岸田文雄氏の首相就任後、中日関係は谷底を脱するのだろうか、それともさらなる対抗に向かうのだろうか。国際メディアは常に日本の新首相の対中政策の傾向に注目している。岸田氏は8日の所信表明演説で中国に言及した。岸田氏は、「中国と安定的な関係を築いていくことは、両国、地域、国際社会のために重要だ」と述べた。しかし同時に、日本は「普遍的価値」を共有する国々とも連携しながら、中国に対して主張すべきは主張し、「責任ある行動」を強く求めると述べた。しかし岸田氏はいわゆる「責任ある行動」が具体的に何を指すかについては明言しなかった。岸田氏は自民党総裁選で、「中国への対応を優先任務にする」と述べていた。
中国社会科学院日本研究所の金贏研究員は8日、「環球時報」に対して「岸田氏の対中政策に関する発言は想定内だった。以前の強硬な発言は自民党内の右派勢力を団結させ、票を集めるための選挙の戦略だった。正式に首相に就任した後、岸田氏はより理性的な政策の調整を行い、未来志向の姿勢を示した」と述べた。
金氏は、岸田氏の中国関連の発言は次の2つのシグナルを発したと見ている。まず、先ほど閉幕したチューリッヒ会談を含め、中国と米国の今年の多くの外交活動は両国関係がより実務的な道を歩むことを示しているが、日本も新たな情勢に基づき対中戦略を調整する。次に、日本経済がコロナ禍のショックを受けるなか、日本自身の発展には中国が不可欠だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年10月9日