朝鮮中央通信は3日の社説で、「軍拡は自滅を早める。日本は軍事費を現在の2倍以上に増やそうと画策している。ところが軍拡が日本の平和と安全を守ることは絶対になく、ましてや発展を求めることもできない。日本は自滅を早める危険な軍拡を即刻停止せよ」と論じた。社説の内容は下記の通り。
先ほど日本の与党・自民党は衆院選で防衛力の強化、新しい国家安全保障戦略の制定などを約束した。国内総生産(GDP)の1%以内に抑えている軍事費については増額を目指し、2%以上も考慮すると表明した。
日本の防衛省は2022年度の「防衛費」の概算要求を過去最大規模の5兆4797億円にすることを決定した。この事実からは、軍事費の規模がさらに膨張することが伺える。
日本は世界で軍事費が最大の国の一つであるが、今や伸び率の「最高記録」を樹立しようと企てている。
この危険な軍拡は本当に日本に安全をもたらすのだろうか。
「東京新聞」は最近の社説で、「防衛力の強化が憲法9条が認める自衛の範囲を超える場合、地域の軍備競争を刺激し逆効果になり、地域情勢を強く脅かす安保の泥沼にはなりかねない。このような事態は避けなければならない」との深い懸念を表した。
日本の福田康夫元首相は10月27日に東京都で演説し、自民党が中国などを念頭に「防衛費」を増やすとの選挙公約を掲げたことについて、「周辺諸国が敵ならば、どんなに頑張っても日本を守ることはできない。敵を作らないことが必要だ」との立場を示した。
軍拡は必然的に「自衛隊」の戦争遂行能力の強化をもたらす。これはそもそも悪の限りを尽くした戦犯国・日本への国際社会の警戒と敵対心を引き起こし、また地域の軍備競争を刺激し、情勢不安定を激化させる。
実際に日本で現在議論されている「かつてないほど厳しい周辺安保環境」や、数十年前に初めて行った陸上「自衛隊」の全軍・全部隊が参加する大規模な軍事演習は、地域諸国の深刻な懸念と批判を生んでいる。
国内の状況を見ると、日本は国の借金が山積しており、昨年末時点では1216兆4634億円にのぼっている。これは1人平均の借金が約970万円にのぼることを意味する。
世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により多くの企業が相次いで破産し、失業者が急増している。この状況下、2倍以上の巨額の軍事費にするためには、国民が苦労して稼いだ金をあとどれほど搾取する必要があるだろうか。
日本の反動派の民生を顧みず、軍国主義の引き返せない道を狂奔するやり方は、「大東亜共栄圏」を実現させるため自国民及び植民地の人民の血と汗を吸い、国庫を使い尽くした帝国時代を連想させる。
軍拡が日本の平和と安全を守ることは絶対になく、ましてや発展を求めることもできない。日本は自滅を早める危険な軍拡を即刻停止せよ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年11月4日