米日韓は現地時間17日、ワシントンで4年ぶりに外務次官級協議を行った。米国はこれをそのアジア太平洋における同盟関係を強化しアピールするチャンスとし、協議において中国と関連する多くの議題を取り上げた。ところがこの「同盟国アピール」は、韓日の「独島」(日本名・竹島)をめぐる争いにより気まずい雰囲気のなか終了を迎えた。日韓の当局者は同日、予定されていた3カ国共同記者会見に欠席した。シャーマン米国務副長官が一人で姿を現すことになった。
韓日の間には多くの不一致があり、短期間内に解消される可能性も見えていない。また米韓の間にも多くの食い違いがある。文在寅政権は半島の終戦宣言を出そうと働きかけているが、米国側の態度は消極的だ。韓国側は中国との良好な関係の構築を目指しているが、意外なことに米国の元高官から批判と警告を浴びた。「同盟国アピール」が対立を露呈する場になった。同盟国を抱き込み中国に圧力をかけようとする米国の計算は狙い通りにならないだろう。
実際に韓日間の不一致は「独島」問題だけに留まらない。18日付「日本経済新聞」によると、米日韓の協議後、森健良氏と崔鍾建氏はワシントンで約1時間45分会談した。森氏は島上陸に抗議したほか、徴用工や慰安婦の問題についてしっかり対応するよう韓国側に求めた。報道によると、日韓は韓国が目指す半島終戦宣言などの問題でも食い違っている。韓国外交部が発表した情報によると、崔氏は「日本の『独島』に関するすべての主張は受け入れられない」と答えた。韓国の聯合ニュースによると、韓国側はさらに日本の輸出規制措置、福島原発の核汚染水の海洋放出などの問題に関する立場を伝えた。
日韓ハイレベルの対面式の会談は岸田文雄首相の就任後で初。「韓国経済」は、共同記者会見のキャンセルは異例で、韓日間の鋭い対立が浮き彫りになったと論じた。「ソウル経済」は、「韓日のハイレベル外交官は米国の前で真っ向から対立した。今後の韓日関係は楽観できない」と論じた。韓国政府は岸田内閣発足を契機とし韓日関係の改善を試みていたが、今や新たな局面を切り開くのは困難なようだ。
米国が構築を目指すこの同盟関係において、韓日が鋭く対立しているだけでなく、米韓にも食い違いが見られる。崔氏の今回の訪米の重要任務は、文在寅政権が取り組んでいる半島終戦宣言について米国側と協議することだった。聯合ニュースによると、米国側は現段階で半島終戦宣言に同意するかと質問されたシャーマン氏は、協議は現在順調に進められており今後も継続的に展開されると述べ、直接の回答を避けた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年11月19日