RCEP、北東アジアの産業チェーンの統合を促進

中国網日本語版  |  2022-02-05

RCEP、北東アジアの産業チェーンの統合を促進。RCEPの予定通りの発効は東アジア経済一体化の重大な進展であり、地域の貿易・投資拡大を力強くけん引し、地域の経済回復を促す…

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発信時間:2022-02-05 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 世界最大規模の自由貿易協定、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定が2月1日、韓国で正式に発効する。マレーシアもRCEPの承認手続きを終えており、3月18日に正式に発効する。RCEPの予定通りの発効は東アジア経済一体化の重大な進展であり、地域の貿易・投資拡大を力強くけん引し、地域の経済回復を促す。さらに世界経済の発展に原動力を注ぐ。


 国連貿易開発会議は昨年12月にRCEPがもたらす経済効果を試算し、地域内の貿易額が約420億ドル増えると予想した。また東アジアが「国際貿易の新たな重心」になるとの見方を示した。中国商務部国際貿易経済協力研究院が発表した「RCEPの地域経済への影響の評価報告書」のシミュレーション・予想結果によると、RCEPは2035年までに地域の輸出を累計8571億ドル、輸入を累計9837億ドル増やす見通しだ。地域の投資は累計で1.47%増加し、地域の経済規模が累計で2503億ドル拡大する。世界的に見ると、RCEPは2035年までに世界の名目GDPを0.12%、貿易額を2.91%引き上げる見込みだ。


 特に原産地累積規則により、地域内の企業は構成国間の優遇関税を受けられ、関税の壁がさらに低くなる。相対的に見て安定した発展の見通しの下、合理的に投資・生産計画を立てられる。需給の不足がサプライチェーンにもたらす衝撃を弱め、商品の価格変動の幅を抑えられる。これにより地域内の産業チェーン・サプライチェーン・バリューチェーンの安定性を高め、世界の産業チェーン発展の「安定装置」としての力を発揮できる。

 

 さらに重要なことは、RCEPが中日韓の3カ国間で初の自由貿易関係を実現したことだ。RCEPにより中日・日韓は初めて自由貿易区関係を構築した。これは歴史的な進展であり、中日韓自由貿易をめぐる交渉の実質的な進展を促し、かつ北東アジアの貿易・サプライチェーンの統合を促す。3カ国の経済・貿易関係の変化を見ると、RCEPの付属文書1「中国の日本に対する関税譲許表」によると、協定発効により日本製品の25%の関税が直接撤廃される。中国の日本に対する最終的な関税撤廃率は従来の8.02%から86%に拡大する。同時に日本の中国製品に対する関税撤廃率も86%にのぼる。中韓の直ちに関税が撤廃される品目は全体の38.6%で、最終的な関税撤廃率は86%にのぼる。日韓貿易を見ると、日本から韓国に輸出される製品の関税撤廃率も19%から92%に上がる。

 

 全体的に見ると、3カ国間の産業チェーン・バリューチェーンがさらに深く融合し、貿易円滑化と投資自由化の程度が大幅に上がる。また国家間の商品、資本、人材、技術などの中核的要素の流動を促進する。これらの変化は東アジアの貿易、地域経済一体化に対して非常に強い推進力を生む。(筆者・孟月明遼寧社会科学院北東アジア研究所副所長、研究員)

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年2月5日

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