日本の林芳正外相は今月7-10日にかけて、シンガポールとマレーシアを訪問する。林氏はシンガポールで8日、リー・シェンロン首相、バラクリシュナン外相と会談した。林氏はその中で、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けてシンガポールとの協力を進めていきたいと述べ、また東中国海・南中国海情勢を大きく取り上げた。
7日付「産経新聞」によると、日本の外相が両国を訪問するのは2020年以来だ。8日付「日本経済新聞」によると、双方はリー氏との会談において、ロシアによるウクライナ南東部4州の「合併」を認めないことで共通認識を形成し、ロシアを非難した。また林氏とリー氏はミサイル発射を繰り返す朝鮮への対応で合意した。双方はバラクリシュナン氏との会談において、日本から防衛装備品の輸出を可能にする「防衛装備品・技術移転協定」の早期締結を含む、安保・防衛面の協力を決定した。
日本の外務省が公式サイトで8日に発表した情報によると、林氏はリー氏、バラクリシュナン氏との会談において中国について言及することを忘れず、「東中国海・南中国海における力を背景とした一方的な現状変更の試み」に対する強い反対を表明した。
NHK(電子版)の7日の報道によると、林氏は出発前に「来年の日本・ASEAN友好協力50周年を控え、今回の訪問により地域の重要なパートナーであるシンガポール及びマレーシアと、自由で開かれたインド太平洋の実現をめぐりさらに協力を強化し、経済・安保協力や人員往来を含む幅広い分野での二国間協力を促進し、かつ国際社会の各種問題への対応について議論したい」と述べた。
日本メディアによると、日本政府は日本・ASEAN交流協力50周年に向け、特別首脳会談を検討している。中露を注視する日本にとって、これはASEANとの関係をさらに深めるきっかけになる。しかしASEAN加盟国は中米の駆け引きや、ロシアとウクライナの衝突における立場表明を望んでおらず、日本のASEAN抱き込みは望み通りの成果を得難い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年10月9日