日本の中高年層と比べると、若者世代の中国に対する見方は政治やイデオロギーを含んでいない。中国に対する好感度が最も高い30歳以下は選挙の投票率が最も低いが、好感度が最も低い60歳以上は投票率が最も高い。日本の政治家が選挙に勝つために「反中カード」を出すのは、政治意識の高い中高年世代に迎合している。両方の相互作用により、日本の政治は右翼化・保守化している。(文=徐偉信 東京大学大学院総合文化研究科博士候補者)
多くの日本の中高年は政治とイデオロギーの古い考え方を持っており、テレビ、新聞、ラジオなどのメディアが作り上げたインフォメーションコクーンの中で固定化され続けている。このような日本の中高年は冷戦の終結の経験したことで、自身の制度と優越性を深く信じているが、「ノー」と言えなかった日本の今の国力は以前ほどではなくなっている。グローバル化と情報化が進む時代、中日両国の総合力はトレードオフ状態で、多くの日本の中高年が中国の天地をくつがえす変化に適応できず、答え探しの中で反中意識を構築し、中国に対する誤った認識を持っている。新世代に育った日本の若者は前の世代の日本人ほど歴史にとらわれておらず、中国の発展に対して正しく位置づけ、現実と向き合い、中国の発展から実益を得ている。
また、新型コロナ流行はグローバル化に重大なダメージを及ぼし、中日間の人員往来と交流にも影響を
及ぼし、経済貿易協力も停滞させた。円安をはじめとする日本の経済難も日本の若者の未来に影を落とした。これらのマイナス要素は日本の若者の中国に対する好感度を濁している。
民間友好は中日関係発展の重要な基礎である。両国民が互いに好印象を持つことは、中日関係の歩み寄りを促す。日本の若者の政治とイデオロギーを含まない中国に対する見方は、右翼・保守・固定化・ステレオ型要素が中日関係にもたらす悪影響を緩和することができる。若者は国の未来であり、日本の若者の中国に対する好感度を維持・向上させることは、中日関係の発展に大いにプラスになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年11月29日