日本の外務省は21日、岸田文雄首相が同日ウクライナの首都キエフを訪問し、ウクライナのゼレンスキー大統領と首脳会談を開いたと発表した。中国国際問題研究院アジア太平洋研究所客員研究員の項昊宇氏は21日、「環球時報」の取材に応じた際に、「G7広島サミット前のウクライナ訪問は岸田氏の執念だ。岸田氏はゼレンスキー氏と顔を合わせ、G7広島サミットに招待する可能性がある。岸田氏の訪問の主な目的はホットな問題に便乗し、存在感をアピールすることだ」と述べた。
項氏はさらに、「日本は今年のG7広島サミットの議長国で、大国の影響力をアピールしようとしており、外交面で非常に積極的に動いている。岸田氏はG7の中でウクライナをまだ訪問していない唯一の首脳で、ウクライナ訪問が宿題になっていた。岸田氏の今回の訪問は長く検討されていたが、機密保持が困難といった安全面の主な懸念があり、実現が遅れていた。しかし日本政府内では時期の選択やルート・日程などの具体的な準備が進められていた。岸田氏はインド訪問を利用し電撃訪問したが、これは日程的に機密を保持でき、安全保障に有利と判断したからだ」と続けた。
項氏は、岸田氏とゼレンスキー氏の会談について、「主な目的はウクライナ支持の姿勢をアピールし、西側陣営が団結してウクライナを支援するという立場を示すことにある。しかしこの会談は形式的なものであり、実質的な効果は大きくない」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月22日