「中国経済の頭打ち」は時期尚早=フィナンシャル・タイムズ

中国網日本語版  |  2023-09-21

「中国経済の頭打ち」は時期尚早=フィナンシャル・タイムズ。

タグ:中国経済 

発信時間:2023-09-21 15:31:19 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 19日付英紙「フィナンシャル・タイムズ」は、「中国経済の頭打ちを論じるのは時期尚早」と題した記事を掲載した。要旨は下記の通り。

 中国経済の先行きは世界経済の未来にとって極めて重要な問題だ。これは国際政治の未来にとっても同じく極めて重要だ。

 見えにくい先行きを非常にシンプルな手段により見ることができる。国際通貨基金のデータによると、中国の昨年の1人平均GDP(購買力平価)は米国の28%で、ちょうどポーランドの半分ほどだった。中国の1人平均GDPが倍増すればポーランドと同水準になり、中国全体のGDPは米国の2倍以上で、米国とEUの合計を上回ることになる。

 規模は重要だ。中国は確実に人口大国の地位を長期的に保つ。例えば国連のデータによると、中国は2050年も13億人の人口を保つ見通しだ。そのため中国の世界における未来の問題については、「中国は現在の米国と比べたポーランドの繁栄の程度に達することはできるか」によって見つめ直すことができる。結論を出す前に指摘しておくべきことは、中国の1人平均GDPが1980年から2022年の42年間で、米国の2%から28%に上がったことだ。それならば20年でさらに倍増することを想像できないだろうか。

 この問題に答えを示す比較がある。第二次大戦後に中国に近かったのは韓国だ。韓国の1人平均GDPは60年代前半は米国の約9%だったが、1988年には米国の28%(中国の現在の水準)に、2007年には米国の57%(ポーランドの現在の水準)に達し、現在は米国の70%となっている。中国も同じであれば、2040年代にポーランドと同じ水準に達し、50年代に米国の70%に達する。これは新たな世界になる。

 このような比較を完全に拒否する前に誤解を避けなければならない。人々は現在、中国の経済成長率の低下といった問題に非常に関心を寄せている。これも無理はないが、関連する問題は過大評価されている可能性がある。同じく注目に値するのは、この面積が広い国の強みだ。毎年140万人のエンジニアが卒業し、世界で最も忙しい特許局を持ち、創業精神に富む多くの人口を持ち、かつ電気自動車分野で全世界をリードする潜在力を示している。情報技術の面では、中国は欧州の遥か先を歩いているようだ。中国はまさか本当にポーランドに及ばないというのだろうか。

 中国経済の未来は国内と世界の状況に関わる。しかし最も重要なのは、未来に何が起きるかは西側の願いではなく、中国人の選択によって決まるということだ。(筆者・マーティン・ウルフ「フィナンシャル・タイムズ」チーフ・エコノミクス・コメンテーター)

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年9月21日

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