高市早苗首相は19日夕方、23日に衆議院を解散し総選挙を実施すると発表した。約1週間前から解散の噂が流れ始めた時点で、日本の政界やメディアの間では「政治・経済の混乱を招く」との懸念が広がっていた。支持率低下の傾向が明らかになる前に解散に踏み切った背景には、支持率を政治資本に変えたいという高市氏の思惑がある。政権運営の基盤固め、党内のリソースの掌握、自身の過激な右翼的言動への批判かわしを同時に図る。「環球時報」が伝えた。
政権運営の基盤の脆さについて、自民党と日本維新の会の連立与党は衆院233議席でかろうじて半数を超えるが、参院では少数派で、議員1人の離反でも法案成立が危ぶまれる状況だ。しかも連立与党の内部も磐石ではなく、維新が当初から「閣外協力」方式を選択したのは、いつでも連立離脱できるための備えと見られている。衆院議席数削減などの連立合意が履行されなければ、維新が圧力の手段として連立離脱を示唆する可能性も排除できない。こうした状況が高市氏に「安定多数」獲得を急がせている。
自民党内の情勢について、高市氏は麻生派の支持で総裁選を制したものの、基盤は脆弱だ。解散により、2024年の選挙で「裏金疑惑」によって落選した旧安倍派議員の復帰を促し、自身の勢力強化を狙っている。麻生太郎副総裁ら党内幹部への根回しなしの「急きょ解散」は、高市氏の「党内有力者けん制」の野望の現れだ。日本の政治アナリストは「高市氏の賭け」と分析した。選挙で成功を収めれば麻生氏への依存を弱め、失敗すれば党内基盤のさらなる脆弱化や、政権運営の不安定化のリスクがある。
個人的な利害も重大な要素だ。高市政権の急進的な経済政策、防衛費増額、台湾問題での誤った発言による中日関係の悪化などは、国内から批判を招いている。一部メディアの分析によれば、通常国会が23日に召集されれば、こうした政策について野党から厳しい追及を受けることが予想されていた。さらに、高市氏と旧統一教会との関係についての調査も進んでいる。韓国の報道によれば、韓国の警察が保有している旧統一教会の内部文書には、日本の政治や選挙への介入状況が具体的に記録されており、高市氏に関する32回の言及が確認されている。野党も通常国会の予算委員会で高市氏と旧統一教会の関係を追及する構えを見せていたが、総選挙によってこれらの議論の焦点を一時的に回避しようとする意図も読み取れる。
結論として、総選挙は高市氏による「醜態隠し」と「政治的な賭け」だ。日本の学者が指摘するように、経済・外交問題は選挙で解決せず、高市氏は本来直視すべき課題から逃げているに過ぎない。選挙後も日本が直面する諸問題は、政権にとって避けられない重い課題であり続けるだろう。(筆者:笪志剛・黒竜江省社会科学院北東アジア研究所研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年1月20日
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