日本政府は最近、急速な円安進行を抑えるため緊急で為替介入を行ったが、効果は限定的だった。長引く円安が日本経済に与える影響は明らかで、同時に高市政権が掲げるインフレ対策や物価安定の「約束」も次第に空論となりつつある。
インフレは現在、日本経済が直面する最大の課題の一つだ。とりわけ中東の地政学的緊張などにより国際的に原油価格が高止まりし、日本の輸入インフレ圧力をさらに強めている。日本のGDPに占める輸出の割合は近年約18%にとどまる一方、輸入は増加を続けている。日本は戦後初期に確立した「貿易立国」から、「投資立国」「観光立国」など別の成長戦略への転換を急がざるを得ない状況だ。エネルギー資源が極めて乏しい日本は輸入依存度が高く、国際価格の変動が直ちに国内に波及する。その結果、輸入インフレと円安が重なり、日本国内の物価抑制は一層困難となり、輸入コストと生活費の上昇、GDP成長の停滞という悪循環に陥っている。
円とドルの金利差や日銀の政策制約に加え、高市政権の政策措置自体も現在の日本経済および財政状況と矛盾しており、円が「医者も匙を投げる」状況の一因となっている。
高市氏は「安倍路線の継承者」という看板を掲げて政権に就き、推進する一連の経済政策も、金融緩和・財政拡張・成長投資という「新3本の矢」を中核とする「アベノミクスのコピー」とみなされている。しかし日本経済に詳しい分析者が指摘するように、現在の日本経済の主な問題はすでに、長年続いたデフレからインフレに変わっている。高市政権が直面する経済環境はアベノミクス時代とは大きく異なり、当時の政策をそのまま踏襲すれば逆効果になりかねない。
それにもかかわらず、高市政権は金融緩和の維持を試み、日銀の利上げを抑えるため、日銀金融政策決定会合に量的緩和を支持する「ハト派」委員をさらに配置しようとしている。また、2013年に政府と日銀が合意した2%インフレ目標の共同声明も踏襲している。これらは国際市場が円安を見込んで投機取引をする重要な要因となっている。
財政拡張と成長投資を支えるため、サナエノミクスは大規模な国債発行の維持を余儀なくされている。財務省の公表資料によれば、2026年度予算規模は122.3兆円に達し、2025年度の115.2兆円を大きく上回った。新年度予算の総額、さらに国債償還や利払いに充てる費用も過去最高となり、日本国内では財政への懸念が一層強まっている。
こうした諸要因に加え、日本経済が抱える構造問題も円安の見込みをさらに強めている。日本政府と日銀が最近、為替介入などの措置を取っているものの、これは対症療法に過ぎず根本的な解決にはならない。円相場は「短期的に上昇後、再び下落」という動きを繰り返している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年5月15日
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