――新しいタイプの都市化と農業現代化を推し進め、都市・農村間、地域間の調和発展を促進する。都市・農村間、地域間の格差を縮小させることは、経済構造調整の重点であり、発展の潜在力を解き放つカギでもある。人間を核心とする新しいタイプの都市化を深く推進し、農業からの移転人口とその他の常住人口約1億人の都市戸籍への転籍を実現し、約1億人が暮らしているバラック区と「城中村(都心にある村)」の改築を完了し、約1億人の中・西部地区内での都市化(市民化)を導く必要がある。2020年までに、常住人口ベースの都市化率を60%に、戸籍人口ベースの都市化率を45%に引き上げる。水利、農業機械、現代的種子事業などのプロジェクトを実施し、農業の適正規模経営と地域化配置・標準化生産・社会化サービスを推進する。2020年までに、食糧など主要農産物の供給と品質安全をよりよく保障し、農業の現代化レベルを著しく向上させ、新農村建設で新たな成果をあげる。地域発展総体戦略を土台とし、「三大戦略」を先導役として、沿海・沿江・沿線経済ベルトを柱に縦横に伸びる経済軸帯をつくり上げ、波及・先導効果の強い都市群と成長極を数多く育成する。重要インフラの整備を強化し、高速鉄道の営業距離を3万キロに伸ばして80%以上の大都市をカバーし、高速道路を新設または改修によって約3万キロ開通させ、ブロードバンド・ネットワークを都市・農村にくまなく普及させる。
――生産方式とライフスタイルのグリーン化を促進し、生態環境の改善を加速する。発展の中での保護、保護の中での発展を堅持し、エコ文明建設を持続的に推進する。大気・水質・土壌汚染対策行動計画を踏み込んで実施し、生態空間保護の警戒ラインを定め、山・川・林・田・湖の生態系プロジェクトを推し進め、生態系の保護と復元を強化する。今後5年で、GDP1単位当たりの水使用量、エネルギー消費量、二酸化炭素排出量をそれぞれ23%、15%、18%削減し、森林率を23.04%に引き上げ、エネルギー・資源の開発利用の効率を大幅に高め、生態環境の質を全般的に改善する。とくにスモッグ対策を目に見える形で進展させ、地区級都市および地区級以上の都市の空気のきれいな日の割合を80%以上にする。われわれは青い空、豊かな緑、きれいな水に恵まれた「美しい中国」づくりに根気よく取り組んでいかなければならない。
――改革開放を深化させ、発展の新体制を構築する。発展は根本的には改革開放によってもたらされるものである。それゆえ、改革を全面的に深化させ、基本的経済制度を堅持し充実させ、現代的財産権制度を確立し、法治政府を基本的に築き上げ、資源配分において市場に決定的な役割を果たさせつつ政府の機能をよりよく発揮し、経済発展の新常態(ニューノーマル)をリードする体制・仕組みと発展パターンの形成を急がなければならない。「一帯一路」建設を大きく進展させ、生産能力をめぐる国際協力において新たな突破口を開く。対外貿易を「優進優出(品質・効率志向の選択的輸出入)」型へと転換させ、サービス貿易の割合を顕著に高め、貿易大国から貿易強国へと邁進していく。「参入前内国民待遇とネガティブリスト管理」制度を全面的に実施し、ハイスタンダードなFTAネットワークを徐々に構築し、開放型経済の新たな体制・枠組みをほぼ形にする。