砂漠化防止の会社を経営
牛さんの「人工オアシス」に植えられた木には、時折、スズメやカササギ、名前も分からない鳥の一群がやって来て、木の枝を飛び回り鳴いている。また林では野ウサギが飛び跳ね、蛇の巣もある。また林の中心では、日除けの帽子をかぶった数十人の女性が、牛さんの新たに作った約14ヘクタールの試験的な畑で、苗を育てている。
60歳になる牛さんは1年しか学校に通ったことがないが、考え方や行動は少しも時代に遅れてはいない。牛さんが経営する牛玉琴砂漠化防止公司では取締役を務め、林業学校を卒業した息子は技術を担当。会社は毎年10人から20人を雇用し、忙しい季節には臨時に70人ほど雇って、木の苗を買うという状況から苗を売って儲け、砂漠化防止の規模と効果を拡大している。
緑から豊かな砂漠へ
牛さんは今、更に高い目標と長期的な予定がある。それはハイテク技術を使って高効率を追求し、砂漠を本当の「グリーン銀行」に改造することだ。去年からは砂地に40アールの温室を作り、トウガラシやトマト、インゲンなどを栽培して近代化施設の農業を始めた。
その他にも囲って家畜を飼育する技術を学び、90匹の白ヤギを育て、栽培と飼育の循環経済を行っている。また太陽光発電で水揚げポンプを動かして灌漑し、今年は約6.6ヘクタールをテスト灌漑しているが、来年には66ヘクタールまで拡大する計画だ。
牛さんは以下のような発展のロードマップを描いている。約7330ヘクタールの「人工オアシス」を、国内外に知られる砂漠生態観光地にする。農業、林業、牧畜業、観光業の立体的な発展、温室での野菜や果物の栽培、現代の飼育技術を利用して鶏や羊などの飼育、田舎料理店の経営、砂の彫刻、砂漠文化祭を開催して、観光客に見学してもらい果物狩りや農耕を体験してもらう。砂地を緑から豊かなものに変える。
「チャイナネット」2009年8月25日