「私自身の分裂もひどくなっている。引退すると言いながら、新しい映画の制作にのめり込むなんて」
宮崎駿は引退を口にするたびに、自らの「言行不一致」について反省している。
このほどベネチア国際映画祭で、宮崎駿の新作「風立ちぬ」の記者会見が終了した際に、スタジオジブリの星野康二代表取締役社長は、72歳の宮崎駿が引退を決定したという情報を発表した。
日本で6週連続で興行成績1位を守り、ベネチア国際映画祭の金獅子賞に迫る「風立ちぬ」は、宮崎駿の長編アニメの引退作品になる。「風立ちぬ」の風格はかつての宮崎駿の作品とやや異なり、昔の幻じみた想像力が減ったが、現実の重みが増したとされている。
引退を5回表明、5度目の正直なるか?
宮崎駿の引退発表はこれが初めてのことではなく、インターネットが「ツイッター時代」に入ってから初めてのことに過ぎない。そのためこれほど爆発的な効果が生まれたのだ。
1.1986年に「天空の城ラピュタ」が公開され、興行成績が思わしくない中、壮年期の宮崎駿はメディアのインタビューに応じた際に引退をほのめかした。
2.1992年に宮崎駿が当時最も描きたかったという「紅の豚」を制作し、多くの成果を獲得すると、「やりたいことはすべて終わった、私のアニメは終わりだ」と語った。