東アジアの学生は勉強疲れ
最新のPISAの発表後、国内メディアとSNSでは議論が繰り広げられ、肯定する人もいれば、疑問視する人もいる。「上海は1位になったが、代償が大きすぎる。上海の学生の宿題にかける時間も1位だ」「上海の学生は最も疲れている子供」という書き込みがされ、以前から話題になっている「負担軽減」を再び持ち出す人もいた。
イギリスのデイリー・メールは、上海の2人の10歳の少女の生活を紹介した。2人は毎朝7時に起き、包子か麺をかき込み、学校に行き4時まで過ごす。その間に短い昼食とクラス会の時間がある。授業以外に英語、フルート、書道、テコンドー、モデルの訓練、合唱など多くの習い事もしている。実は、中国人にとって、このような「びっしり詰まった」勉強生活は珍しくもなんともない。イギリスのタイムズによると、中国の成績はイギリスの教育機関の官僚に気まずい思いをさせたが、中国の子供と保護者は恐ろしいほどの代償を払ったことをわかっている。全国各地の保護者は、子供が受けるストレスは限界に達し、病気になる手前の状態だと話している。
韓国メディアも自国の子供が勉強面で受けるストレスは大きいとの見方を示す。韓国教育部管轄の教育テレビによると、調査で、韓国の小学生の98%が習い事をしており、1週間に平均5回に上ることがわかった。また、習い事の宿題にかける時間は1日当たり平均98分である。韓国の「韓国経済」は、毎年入学シーズンになると、国内全体はあせりと不安に満ち、加熱する学業の競争の中で、保護者は非常にあせり、学生本人も大きなプレッシャーを受けると論じた。
香港、台湾、日本も同じ状況である。香港「大公報」は、香港の12年の教育改革は著しい成果を上げたが、払った代償も大きいとし、教育改革の中心である中高の制度を例に挙げ、「余裕を作り、創造性を促す」としているが、数年来どの学校も補習を行っていると論じた。「日本経済新聞」によると、入学や就職の圧力がある中、学生たちの「早期競争」の雰囲気はこれまで以上に強烈になっている。小学生の約3割が塾に通い、中学生だとその比率は更に高い。