▽司法:「民が官を訴える」ハードルが低下
「行政訴訟法」は「民が官を訴える」ことを規範化した法律とみなされている。改訂後の行政訴訟法は、行政訴訟は立件が難しく、審理が難しく、執行が難しいという顕著な問題に向き合い、さまざまな新制度と新規定を設けて、「信訪(陳情)を重視して法律を重視しない」という現象を改め、「民が官を訴える」ことのハードルを下げている。
法律の規定によると、裁判所は個人、法人、その他の機関の訴訟を提起する権利を保障しなければならない。立件審査制度を立件登記制度に改め、裁判所は提出された訴訟の資料は必ず受け取らなければならず、さらに起訴の条件を満たした案件は必ず受理しなければならない。行政機関とその職員は裁判所が行政訴訟案件を受理することに干渉したり、これを阻止したりしてはならない。
改訂後の行政訴訟法は行政訴訟の審理の対象をこれまでの「具体的な行政行為」から「行政行為」へと統一的に改め、さらに訴訟が可能な行政行為を全面的に列挙し、行政訴訟の受理案件の範囲を大幅に拡大した。
「民が官を訴える」行政訴訟にみられる「官を訴えても当人が出てこない」という現象について、改訂後の行政訴訟法では、起訴された政府機関の責任者は出廷して裁判に応じなければならないと規定する。出廷できない場合は、行政機関の適切な者に委託して代理人として出廷させなければならないとしている。
最高裁判所はこのほど「最高裁判所の『中華人民共和国行政訴訟法』適用の若干の問題に関する解釈」を発表し、改訂後の行政訴訟法における新制度、新規定を具体的に細分化し、同法とともに実施した。
注目されるのは、5月1日から全国の裁判所が立件登記制度を全面的に実施することだ。現在、全国の各レベル裁判所は鳴り物入りで準備を進めており、5月4日に「立件登記初日」を迎える見込みだ。