インド観光文化省のマヘーシュ・マルマ大臣は、インドを訪れる外国人観光客にスカートを着用しないよう提言した。この「アドバイス」は有難がられるどころか、インターネットで非難されている。これを受け、マルマ大臣は29日、自身の見解を示した。
マルマ大臣は28日、インド観光についてスピーチし、次のように述べた。インド観光部門は空港で外国人観光客に、観光での注意事項を書いた「豆知識」を配布する方向で進めている。その中に、「外国人観光客はスカートを履かない方がよい」、「小さな町では夜に一人で出歩かない方がよい」という内容がある。
この発言後、インターネット上に多くの批判が集まった。あるネットユーザーは、「マヘーシュ・マルマ大臣、家に帰ってサンドイッチでも食べてれば。インド文化にかこつけて女性に命令しないでもらいたい」と書き込んだ。
批判の声が増えたことを受け、マルマ大臣は29日、自身の発言について「配慮した上でのアドバイス」であり、外国人観光客に宗教的な場でスカートをはかないようアドバイスしただけだと釈明。
また、「寺院などの宗教的な場に関して言ったにすぎず、女性がどんな格好をすべきか、どんな格好をすべきでないかについて考えを述べたわけではない。私は2人の娘の父親であり、女性の服装に関する禁止令を出したりはしない」と述べた。
しかし、ネットユーザーはこの釈明に納得せず、過去の不適切な発言の「黒歴史」を掘り起こした。2015年、マルマ大臣は「女の子が夜に外出するのはインド文化の一部ではない。インド文化が西洋文化に侵されないよう守る」と公の場で発言した。
インドでは連続強姦事件が頻発し、外国の女性観光客も被害に遭い、これまでに米国、スイス、デンマーク、日本、イスラエルなどの女性観光客が強姦に遭っている。インド政府は外国人観光客を狙った同類の事件の発生率は低いとしているが、統計を見るとインドの観光業に影響を及ぼしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月31日