ミッキーやドナルドダックでスタートしたディズニーは、今やすべての投資家が欲してやまないほどの大量のIPを保有。これをベースにディズニーの産業チェーンは映画、ビジネス、不動産、レジャー・ゲームの一連のビジネスモデルを形成している。
キャラクターの創造は自社のみならず、買収によってさらに多くのキャラクターを所有。ファン層の拡大につなげている。
香港やパリのディズニーは低迷期を経た後、収益を上げることができた。しかし否定できないのはどこの国においてもディズニーが築いた夢の世界は、子どもから大人まで楽しめるということである。
上海デイズニーは6つのエリアから成り、建築物が中国要素にあふれているだけでなく、7000種類にも達するグッズも中国人向けに作られている。それが子どもから大人までをその楽しみの世界に呼び込み、入場券収入だけでなくグッズの売り上げ拡大にもつながっている。
結局、ディズニーの競争力の人々の夢消費の欲望を喚起できることにある。しかし中国国内のテーマパークは資金力によって拡大したものである。そして文化・知的財産権の拡大は資金力によってはできない。
もし国内のテーマパーク事業者がディズニーと勝負しようとするなら、まず国内で成功している映画やアニメキャラクターを買収し、かつ知的財産権保護に力を入れることである。必要なのは資金力ではなく、智恵と創意である。
中国のテーマパーク市場はこの先、市場集中が進み、中小のテーマパークは苦戦を強いられると予想されている。上海ディズニーの登場によって、国内のテーマパーク間の競争が激しくなり、市場が活性化。「強者が勝ち続ける」時代に入ったとする見方もある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月26日