放射能汚染は今も放出されている?
「現在の福島原発の状況は完全に肯定できず、確信もない」と彭光雄氏。まず、福島原発の放射能汚染の放出が止まったのか、まだ続いているのか、国際機関の検査と情報公開がない。海の汚染物は衛星を使っても検測できない。また、福島原発を運営する東京電力の誠意に疑問がある。公開資料によると、原発事故前、福島原発で期限を超えた設備の使用や複数回の原発事故があり、東京電力にはデータや記録を改ざんしたという前科がある。
手順が複雑なため、福島原発の廃炉作業はゆっくり進められている。廃炉において、燃料棒を取り出してからの処理は肝心な作業である。彭光雄氏によると、核廃棄物の処理は世界的な問題で、密閉して山奥に深く埋めるという方法が最も多い。厚い土層で放射能が遮断され漏れることはないが、深く埋めても地震や地質変動で露出する可能性も否定できない。1986年に発生したチェルノブイリ原発事故は石棺で発電所全体を封鎖した。鉄筋コンクリートで放射能を遮り、放射線は自身の規律で石棺ないで衰えていくが、放射線は放射線である。時間が経ち石棺に亀裂や破損が生じメンテナンスを怠れば、放射線が漏れる可能性もある。石棺のメンテナンスはウクライナ政府の重要課題である。
日本の廃棄する燃料棒は取り出して現地に保管されているという。また、廃炉および事後処理において様々な状況も発生し、放射能汚染水を直接海に流し、海産物が汚染さるということもあった。
福島産食品の輸入解禁は現状を見て検討
福島産食品は本当に安全なのか。
騰訊の『較真鋒報』は2017年末、『日本の食品は食べられるのか。福島の取材から10日後、日本の食品の放射能汚染問題をどのように見るか』という見出しで、2つの結論を出した。
1.福島県は農産物と水産物の日常・定期検査体制を構築。例えば、コメと牛は全面検査、海産物はサンプル検査し、基準を満たせば販売できる。データを見ると、ここ数年の福島産の農産物と水産物の不合格率は低下し、安全性が高まっている。しかし、この体制には欠点もあり、採取する数と頻度が少なく、偽装できる隙もある。
2.日本に数日旅行で行く場合、福島に行かなければ、常識と経験からして流通している食品は安全である。しかし、野菜、山菜、キノコ、一部の魚介類には配慮したほうが良い。
今年1月上旬、福島産食品の解禁に関する報道が多くあった。彭光雄氏は、「福島原発事故発生後に中国および世界各国の政府は禁止、規制、検査強化などの措置を取ったのは必要で正確なこと。しかし7年が経ち、汚染の程度に基づき政策を改善・調整する必要があり、現状に基づいて段階ごとに解禁について慎重に進めても良いだろう。日本の福島産食品を解禁してほしいという願いに対する一種の反応として」との見解を示した。