日本政府は近年、世界各地に福島産食品の輸入解禁を要請している。共同通信社は1月上旬、中国が作業チームに福島産食品の解禁を検討することを提起したと伝えた。これについて、中国社会科学院日本所の盧昊学者は、中国が解禁を検討するのは農産物基準を満たしてからだと話した。
「土壌の放射能汚染が一番心配」
「空気と海の放射能汚染より、土壌の放射能汚染が一番心配。寿命の長い放射能に汚染された土地で生産する植物が食物連鎖によって世界範囲に拡散すれば、非常に深刻な影響が及ぶ。放射能汚染が人体に入れば、肝臓や胃腸などの重要な器官にも直接影響する。食用し体内被ばくすれば、非常に有害だ」と彭光雄教授は話す。
彭光雄氏によると、肉眼で見えない放射線物質は非常に小さい。10~9メートルはナノメートルの長さだが、放射能はフェルミ、すなわち10~15メートルである。7年で空気中の放射能汚染は徐々に縮小するが、それらは雨や雪で土壌や畑に入る。
原発事故の発生後に関係部門はヨード131、セシウム134、セシウム137の3種の代表的な放射性物質を検出し、それらの半減期はそれぞれ8日、2年、30年だと発表した。セシウム137の半減期は30年ということは、30年後でもまだ半分のセシウム137が残っているということである。半減期は放射線の平均寿命と存在期間を表す。
彭光雄氏は、「これら3種の放射性物質より、プルトニウムとストロンチウムが心配」と話す。原子炉で発生する放射性物質は3種だけではなくプルトニウム238は最も多く見られるプルトニウムの同位体で、その半減期は87年に及ぶ。そのほかに、半減期が6000万年から2万年のプルトニウムの同位体もある。ストロンチウム90は一種の発がん性物質だという。