Biofuels, Bioproducts and Biorefining (Biofpr)誌はこのほど、米アイオワ州立大学の科学者による、トウモロコシの芯はバイオ燃料用エチルアルコールの生産に有効利用でき、放出する温室効果ガスはトウモロコシの粒などの原料を利用するより少ないとする研究結果を掲載した。
エチルアルコールとガソリンの混合物を利用した排気ガス削減に関して、中国は2020年までに全国普及させ、2030年までに温室効果ガス削減目標を達成することを目指している。
研究者らは中国山東省のエチルアルコール精製工場のデータを分析。この工場はトウモロコシの芯を燃料に転換する数少ない工場の1つである。記事によると、研究者は原材料の輸送から燃料のガソリンスタンドへの輸送に至るまで、エチルアルコールの生産全工程を分析した。
研究で、トウモロコシの芯を利用したエチルアルコールは、発酵過程で放出する二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスがその他の燃料より少ないことがわかった。
研究の発起人でアイオワ州立大学エネルギー政策研究員の王宇氏は、「トウモロコシの芯で生産したエチルアルコールが放出する温室効果ガスは粒を使用するより50%少ない」と話した。また、エチルアルコール1兆ジュールを生産するのにトウモロコシの芯だと約0.52兆ジュールのエネルギーが必要だが、粒を使用すると0.74兆ジュール必要だという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年8月17日