中国の「アイドル経済」の台頭は、中国で起きているデジタル化と密接に関連している。またブランドとの関係がこれまでの世代と異なる、若い新たな消費者と関連している。これらのブランドはなぜアイドルとコラボすべきなのだろうか。米サイトが18日に伝えた。
まず、アイドルたちは多くの利益をもたらす。最近発表された報告書によると、(中国の)3分の1弱のZ世代(ポスト・ミレニアル世代)の回答者は、アイドルが支持もしくは使用する商品を購入したいと回答した。アイドルのライブ配信に参加しバーチャルギフトを購入したいは5分の1、さらに毎日アイドルのために出費したいは6分の1にのぼる。
中国のアイドル市場の規模は2020年に140億ドルに達する見通しで、うち半数がファンによるスター関連の商品・サービスの消費だ。西側でスターを応援する最上級の行為は、コンサートの鑑賞だ。ところが中国の若いファンは、自分のアイドルを全力で保護し、より大きな成功をつかませようとする。
次に、中国にはスターを崇拝する文化がある。Z世代はスターやアイドルに取り入ろうとし、さらには彼らのためにクレイジーなことをする。専門家によると、90年代生まれはまだ若いとはいえ5-10年後には重要な役割を演じる。これは仕事や社会だけではなく、消費の面でも言えることだ。
それから、中国のアイドルたちにはマーケティング恐怖症がない。西側のスターは、過度な露出は自分の名誉を損ねると考える。しかし中国のアイドルたちはそうではない。中国国内の有名人はさまざまな場においてマーケティングや、イメージキャラクターとしての活動を行っている。
最後に、中国のファン文化は集団的な行為だ。中国の集団主義は、ファンが買い物中に互いに影響を受けることを意味する。多くの研究によると、ある個人の集団主義的な傾向が顕著であるほど、購入決定の際に社会からの影響を受けやすくする。そのため忠実なファンの心をつかめば、ファン全体の心をつかめるかもしれない。
アイドル経済はマーケティングや小売業者にとって価値があるが、中国のアイドルの知名度を利用し利益を手にしている多国籍企業は数えるほどしかない。これは主に西側ブランドが中国のファン経済の発展、若く衝動的な消費者のことを理解していないからだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月24日