「ブラックテクノロジー」が次々と現れる
配達物を満載した自動運転車は走行中に周囲の環境を感知し、人や車両などの動態・静態の障害物を避けながら進み、ステーションからスマートラックまで運ぶ。
これは仮想の情景ではない。今年3月、アリババ傘下の物流プラットフォーム・菜鳥網絡が自主開発した新エネルギー宅配自動運転車で、河北省雄安市民サービスセンターに導入されている。この自動運転車は一度に最多200個以上の小型の配達物を輸送でき、スマート物流の縮図の1つと言える。
実は近ごろ、宅配の各部分に変化が生じている。
蘇寧無人倉庫で、自動輸送車誘導ロボットは800キログラムの貨物を思いのままに運ぶことができる。商品の仕分けは人がラックの周りを行き来しなくて済み、ロボットが持ってきてくれる。京東無人配送センターではドローンが貨物の積み卸しを行い、貨物は内部で自動取り次ぎ仕分けを実現し、入庫、梱包、仕分け、積み込むという全作業をロボットが行う。菜鳥宅配スマートラック、蜂巣スマート宅配ラックなどは顔認証機能を導入し、消費者は宅配ラックの前に立って顔認証するだけで荷物を受領できる。荷物を受け取るための「神器」菜鳥ボックスはカメラを搭載し、携帯電話をタップするだけで開けることができ、遠隔操作が可能で、容量も自由に決めることができる。
「デジタル化再加速」をテーマとした2019世界スマート物流サミットがこのほど、浙江省杭州市で開かれ、宅配業の最新の驚くべき「ブラックテクノロジー」が多く登場した。菜鳥AI(人工知能)スペースは「人が荷物を探す」という伝統的な方法を変え、顔認証をすると荷物が自動で届き、より便利になった。菜鳥スマート倉庫は倉庫管理、整理、運搬の全作業の無人化を実現。動力球仕分けラインは宅配仕分けの新技術を現し、敷地面積が狭く、効率が高い。「パワードスーツ」は生体工学などの技術を通し、配達員が重い荷物を運ぶのをサポートする。