生物への脅威が指摘
米太陽エネルギー産業協会(SEIA)の会長兼CEOのアビゲイル・ロス・ホッパー氏は、「ジェミニ・ソーラー・プロジェクト」は最もニーズの高い州に雇用と個人投資をもたらすと賞賛した。しかし、AP通信によると、多くの環境保護専門家が、同プロジェクトはサバクゴファーガメの生息環境を破壊する可能性があると指摘している。
サバクゴファーガメはサバクリクガメとも呼ばれ、米国の僻地に生息する大きいリクガメである。通常はサボテンや有刺植物が生える乾燥した環境で生息し、深く穴を掘って身を隠すことができる。
報道によると、米国の一部の環境保護団体は長年に渡り、内務省傘下の土地管理局に対し、プロジェクトを別の場所に建設するよう促していたが、効果はなかった。
ある環境保護団体の責任者のケヴィン・エメリフ氏は、「太陽光発電は想像できないほどのメリットがあると信じているが、建設地を誤れば、環境にとって最悪の事態になる。ソーラープロジェクトはサバクゴファーガメを絶滅させないかもしれないが、生存に深刻な脅威をもたらすことになる」と述べた。
別の環境保護団体で勤務する生物学者のローラ・カニンガム氏は、「サバクゴファーガメ以外にも、ソーラープロジェクトの建設地は2種のキバナオウギ属植物、スイフトギツネやアナホリフクロウなどの貴重な動植物の生息地でもある。同地区はバイオクラストを豊富に含み、もともと大量の炭素を吸収できたが、現在はソーラープロジェクトのために土地をならす必要がある」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年5月13日