新発地のウイルス源は欧州? 解決が待たれる
本土で感染が再び発生し、各地は迅速に予防策を講じたが、「感染症対策にまだ弱点が存在する」ことにも気付かされた。
卸売市場の感染源はどこか。魚類にウイルスがついていた可能性はあるか。海外からの物流で入国した可能性はあるか。
北京市疾病抑制センター新型コロナウイルス肺炎予防抑制専門家チームのメンバーの楊鵬氏は、新発地のウイルス源は調査中だと述べた。全ゲノムシークエンシングを通し、ウイルスが欧州から来たものであることが発覚し、輸入ウイルスと関係があると初期判断された。しかし、ウイルスがどのようにやって来たかはまだ確定できない。汚染された海産物または肉類、市場に入った人が分泌物から感染した可能性がある。
解明されるまで、肉類、海鮮、野菜・果物などの貨物の検疫検査を強化し、市場管理を規範化することが最重要任務の1つである。
アジア最大の野菜・果物卸売市場、1日1万トン以上を販売する北京の新発地で集団感染が発生し、隠れたリスクを軽く見てはならない。
中国疾病予防抑制センター流行病学の首席専門家の呉尊友氏は、「卸売市場には多くの海産物が冷凍保存されている。このような環境ではウイルスが長時間生存し、人に感染する確率が高い。そのほか、農産品卸売市場には毎日多くの人が出入りし、1人でもウイルスを持っていて知らずに市場に入れば、拡散する可能性がある」と分析した。
李蘭娟氏は、「感染源が市場の食品がなのか、それとも市場を訪れた人なのかわかっていないため、市場にいた全員と全ての食品を追跡調査し、我々は人の追跡調査を徹底して行った。物品の追跡調査も強化する必要がある」と話した。
同時に、北京が発表した新規感染例の主な状況を分析すると、一部の感染者は発熱などの症状がなく、すぐに診察を受けていないこともわかる。一部の人は12日の追跡検査で陽性と発覚し、専門家によって感染と判断された。
これは、一部の住民の新型コロナウイルス感染症に対する知識と予防意識がまだ低いことを意味する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月15日