現在、中国の大学生は「シェア買いWeChatグループ」をますます多く日常的に利用している。「シェア買い」とは、複数のユーザーがまとまって商品を大量に購入することである。WeChatグループを通じてシェア買いする大学生はたくさんいる。
デリバリーサービスの利便性の向上に伴い、フードデリバリーは大学生活に欠かせない一部となった。特に、ミルクティーは人気オーダーの一つである。しかし、デリバリーシステムには通常、「20元以上でないと配達不可」のようなルールがある。ミルクティー1杯あたりの価格は安いため、その基準に達しない。しかも、配達料金はミルクティー本体価格の30 %~40%を占めるため、1杯だけ買いたい人にとっては非常に不便である。こうして、ミルクティーをシェア買いするためのWeChatグループ(以下、ミルクティーグループ)が誕生した。
中国の主なデリバリーシステムにはシェア買い・勘定機能がついており、大学生によく活用されている。美味しいミルクティーを飲みたい時に、WeChatグループで購入希望者を募集して一斉に購入・配達してもらうと、配達料金を分担できるほか、割引も受けられるかもしれない。シェア買いのリーダーが一括で商品を受け取り、共同購入者がそれぞれ注文したものを受けとった後にWeChatグループで代金を支払うという流れで、非常にスムーズである。シェア買いは最初にルームメートやクラスメートの間でのみ行われていたが、次第に学生寮全体・大学範囲に広がっていった。このような「シェア買いWeChatグループ」を作ったのは熱心な学生や、ビジネスチャンスをつかんだ飲食業者である。
私にとって、ミルクティーグループは一利一害である。自分のライフスタイルに大きな影響を及ぼすと同時に、ちょっとした悩みにもなった。ミルクティーグループのおかげで、キャンパス外の店の行列に並ばなくても、お得な価格で簡単にミルクティーを買えるようになった。また、このようなチャットグループはソーシャル機能も兼ねているため、趣味が似ている友達もできる。一方、ミルクティーはおいしいが、カロリーが高いので飲み過ぎると健康に害を及ぼすのも常識である。しかし、グループで「ミルクティーでも飲まない?」と聞かれると、なんとも言えない魔力に駆られたようについ手を出してしまう。それから、体重が急に増え、思い切ってミルクティーグループから脱退した。しかし間もなく、私はまた他のシェア買いWeChatグループに参加した。今回のシェア買いの商品は貴州糯米飯(ソーセージやピーナッツ、大根の漬物などがたっぷり入った糯米のおにぎり)、牛乳もち(牛乳とでんぷんで作られた柔らかいもち)、回転焼きなどに変わった。とにかく、シェア買いWeChatグループに目を通せば、今の流行フードが大体分かる。
シェア買いWeChatグループの画面
要するに、シェア買いWeChatグループは有意義な存在だと思う。大学生は気に入った商品を安く便利に手に入れられ、薄利多売によって販売業者側の収入も増え、ウィンウィンの消費スタイルといえる。それに、随時更新される商品はシェア買いWeChatグループに絶えず新たな活力を注ぎ、大学生の食生活を大いに充実させた。
(文・写真=劉牧原 北京大学日本語通訳修士)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年7月27日