内蒙古自治区は中国北部の国境地帯に位置し、南北の直線距離は1700余キロメートル、東西の直線距離は2500余キロメートルである。東は黒龍江省、吉林省、南と西南は河北省、山西省、陝西省、寧夏回族自治区、西は甘粛省に隣接し、北と北東はモンゴル、ロシアと国境を接し、国境線は4221キロメートルにおよぶ。自治区の面積は118万平方キロあまりで、全国総面積の12.3%を占め、新疆ウイグル自治区、チベット自治区に次いで全国第3位になる。
内蒙古自治区の大部分は標高1000余メートル以上の高原に属し、内蒙古高原は中国四大高原における2番目の高原として、自治区の地形の主体をなしている。東の大興安嶺から西の馬鬃山、合黎山、竜首山へ、南の陰山山脈から北の中国・モンゴル国境へと、全体として北東から南西に向かって3000余キロメートル延びる自治区の地勢は、南のほうが高く、北のほうが低く、緩やかに傾斜している。ここには大きな山脈や谷地がなく、地表はゆるゆると起伏し、地面は平坦なので、自動車を走らせるには何の障害もない。内蒙古高原(広義ではオルドス高原も含まれる)の草原は広く、中国屈指の天然牧場である。高原にはまた部分的に砂漠が分布している。有名なのはシリンゴル盟南部のフンシャンダケ砂地(小デンゲル砂地ともいう)、アルシャ盟のバダインジャラン砂漠、デンゲル砂漠、ウランブホ砂漠、オルドス高原北部のホブチ砂漠のムウス砂地、およびフルンブイル盟のフルンブイル砂地とジレム盟のホルチン砂地などである。
内蒙古自治区には大小さまざまの川が1000近くもあり、そのうち流域面積1000平方キロメートル以上の川は107ある。湖沼は1000余りで、総面積は7000平方キロメートル以上である。自治区は合計98万4300ヘクタールの水面を擁し、うち利用可能な淡水面積は65万5000ヘクタールで、全国淡水総面積の10.68%を占め、「千湖の省」といわれる湖北省に匹敵する。淡水資源について言えば、年間平均総量(地表水と地下水)は509億立方メートルで、1人当たりの年間保有量は2370立方メートル、耕地1ヘクタール当たりの保有量は約1万立方メートルである。内蒙古自治区の河川・湖沼は大興安嶺、陰山山脈、賀蘭山脈などを一線にして東南と西北の二大部分に分かれている。西北部の水系は海に達しない河川が多く、川もまばらで水量も少なく、アルカリ性湖と塩湖が広く分布している。東南部の水系は海に到達する河川が多く、大きい河川としては黄河、嫩江、アルグン川、西遼河の四大水系があり、大きな淡水湖としていはフルンノール、ブイルノール、居延海、ウランスハイノール、岱海、黄旗海などがあり、これらの湖はいずれも面積100平方キロメートル以上である。このほか、温泉と鉱泉も多く、中では大興安嶺西麓の阿爾山(アルシャン)温泉が最も有名である。
内蒙古自治区の気候は大陸性に属している。冬は長くて寒さが厳しく、夏の炎天はごく少なく、春は風がよく吹く。降水量は少なく、自治区の大部分は年間降水量50~450mm程度である。日照は充分で、年間日照時間はふつう2500時間以上で、最も長いところでは3200時間以上に達している。水分の蒸発量はとても大きく年間蒸発量は1000~3000 mm程度である。年間の温度差、昼夜の温度差もとても大きい。1月の平均気温は西南部ではマイナス10℃、東北部ではマイナス30℃以下で、大興安嶺北部の免度河の最低気温はマイナス50℃に達している。年間の温度差はふつう33~49℃で、南から北へと次第に増大する。大部分の地区の無霜期は80~150日で、農作物は一毛作である。内蒙古自治区は風の強い地区に属し、大部分の地区の平均風速は秒速5メートル以上、その半分以上の地区(主に牧畜地区)の平均風速は秒速8メートル以上に達する。ほとんどの地区の強風日数は年間40日以上で、100日以上強風が吹くところもある。
「チャイナネット」2007/07/06
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