江蘇省南京市で高病原性鳥インフルエンザに相次いで感染した父子2人について、衛生部の毛群安報道官は10日、病理検査の結果、人から人への感染ではないことが確認されたと発表した。
最初に発症した息子(24)は12月2日に死亡、父親(52)は容体が落ち着き、好転の兆しを見せている。
毛報道官は「通常言われる『人から人への感染』とは、ウイルスが変異して、人間同士で感染するようになることを指す。だが死者のサンプルから分離したウイルスを分析したところ、ウイルスはなお鳥由来のもので、本質的な変異は起きておらず、人から人へ感染する生物学的な基礎を備えていないことがわかった」と述べた。
疫学的には、父親の感染には(1)息子との密接な接触による感染(2)父子同時にウイルスにさらされて感染(3)別々にウイルスにさらされて感染――の3つの可能性がある。具体的な状況はなお確定できず、2人の感染源についても踏み込んだ調査が続けられている。
息子と密接な接触があったのは69人。父親以外に臨床上の異常は見られず、すでに55人が医学観察を解除された。父親と密接な接触があったのは20人。現在厳しい医学観察下にあるが、いずれも臨床上の異常は示していない。
「人民網日本語版」2007年12月11日 |