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心の健康:市民の2割が不良・最低は中・高校生
発信時間: 2008-04-14 | チャイナネット

中国科学院心理研究所国民心理健康状況研究チームがこのほど発表した「2007年国民心理健康状況研究報告」によると、中国都市部住民の心の健康問題は決して楽観視は許されず、関連部門による速やかな措置や前向きな対応が必要であることが判明した。

全国21省(直轄市を含む)などの39都市で今回実施されたサンプリング調査では、計1万8千件のアンケートが発送された。調査結果によると、アンケートに回答した都市部住民のうち、心の健康状態が「良い」と答えた人は15~18%、「まあまあ良い」が65~70%、「あまり良くない」が11~15%、「悪い」が、2~3%だった。このうち「悪い」と答えた人は、軽い心理的疾患が疑われるため、速やかに心理カウンセリングや治療を受ける必要がある。

同報告では、心の健康レベルは加齢に伴って特有の波動が見られると指摘されている。青少年期における心の健康レベルは、年齢が増すほど下降しており、中学1年生が最も高く、中2、中3がこれに続き、高校生が最も低い。成人になると次第に上昇し、全体的に見て、年齢が上がれば上がるほど心の健康状態は良くなっている。老年期に入ると、75歳まで安定状態が続くが、その後急激に下がっている。

研究の結果、青少年の心の健康に影響を及ぼす主な原因は、親子関係、家族構成、学校教育の質であることが明らかになった。「両親との関係は良い」と答えた青少年は、心の健康状態も良好で、両親ともに揃っている青少年の心の健康レベルは、その他の家族構成(母子家庭・父子家庭)にある青少年より高い。また、他人との付き合いや環境適応という実体験において、ひときわ優れた能力を備えている。重点中学・高校に通う生徒の心の健康状態は、一般中学・高校や職業校の生徒より高い。

成人の心の健康に影響を及ぼす主な要因としては、収入、教育レベル、職種、休暇の過ごし方が挙げられている。このうち、心の健康に影響を及ぼす最大の要因は収入で、心の健康レベルは収入に伴い上昇傾向にある。収入・教育レベルともに低い、サービス業従事者あるいは無職の人の心の健康状態はとりわけ低い。

高齢者については、身体的健康、医療・住居の保障、婚姻状態などが心の健康を左右する主要因となっている。高齢者は、身体の健康度、社交活動、医療・住居条件に対する満足度が上がるにつれて、心の健康レベルも高くなっている。

研究報告によると、調査対象者の48%は、「現代人の心の健康問題はかなり深刻な状況にある」と考えており、74%が「心理カウンセリングサービスの利用が不便だ」と感じている。

「人民網日本語版」2008年4月14日

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