「512」四川ブン川大地震から2年が経とうとしている。災害後の復旧再建作業は終わりに近づきつつある。四川大学華西病院によると、被災者の心理面での再建作業は、まだ10%程度しか進んでおらず、被災者の心の再建作業が全て完成するには、今後10年かかる見通しという。
「512」ブン川大地震によって、被災者の4%に精神・心理面での障害が見られた。このうち、自ら医者にかかった人は少なく、10%にも満たない。四川大学華西病院の張偉副院長は、「被災者は、中国の伝統文化が原因で、こころの病に対して恥じる気持ちがある。心理的障害が現れても、不眠など身体症状のせいにして、こころの治療を拒みがちだ」と指摘する。
張副院長はまた、「地震の犠牲となった人々に比べれば、生き残ったことは極めて幸運だが、同時に不幸でもある。大災難によって、一連の心理的反応が引き起こされるが、それがあまりにも強烈で長引く場合、精神的疾患の原因となり得る。メンタル疾患に対する被災者の認識不足が、最大の壁となっている」と続けた。
「人民網日本語版」2010年5月10日