北京市党委員会組織部や市人力資源(マンパワー)社会保障局(人社局)など10部門はこのほど、「『海聚工程』2010年人材招致特別プロジェクト計画」を共同で発表した。これによると、北京市は、約500人の優秀な人材を海外から招致する計画という。対象者は、政府から就職時に1人100万元の就職奨励金が支給され、子女の入学や医療サービス面で特別優遇措置が適用される。北京の日刊紙「京華時報」が伝えた。
同プロジェクトでは、海外人材のために529のポストが準備されるという。内訳は、事務職479、企画職が50。国有企業と国家機関のポストは215と、全体の40.6%を占め、残り59.4%は非公有制企業のポスト。
今回オファーされる主なポストは、北京工業大学、同仁医院や天壇医院などの一流病院、北京現代の民間企業など、大学、科学研究機関、国有企業、金融機関、大型非公有制企業のポスト。このうち、海外ハイレベル人材需要が最も高いのは、バイオ医薬、光機電(光通信・機械・電子)、ソフトウェア・情報など各業界だ。関連部門によると、海外ハイレベル人材に対する北京市の需要は極めて高いという。「博士号取得者に限る」という条件付きポストは381と、ポスト全体の72%を占めている。年齢別にみると、ポストの67%では、40、50歳の人材を求めるポストが全体の67 %を占めた。この数字は、各部門が業務経験と実績を重視していることを如実に示している。
「海聚工程」プロジェクトで採用されたハイレベル人材には、一人当たり100万元の就職奨励金が市から支給される。また、北京での入国手続き、子女の入学、医療サービスなど各面で便宜が図られる。さらに、教育部門による子女入学サポートサービス、3軒の政府指定海外人材対応病院など、各分野で特別サポート体制を取り、海外人材のための正規サービスルートを用意する。公安局は、海外人材を対象に、有効期限2年から5年のマルチFビザ(有効期限内なら何度入出国しても有効なビザ)を発給する。「海外学人センター」は、海外ハイレベル人材にサービス専門スタッフをマンツーマンで配備、リクエストがあれば、専門スタッフはあらゆる代行サービスを行う。
「『海聚工程』2010年人材招致特別プロジェクト計画」は、人社局公式サイト(www.bjp.gov.cn)と北京海外学人網(www.8610hr.cn)で発表された。興味を持った海外人材は、各募集機関の人事部に直接連絡を取り、話を進めることが可能。
「人民網日本語版」2010年5月13日