シンガポールで開催されている2010年ユース五輪サッカーを視察中の国際サッカー連盟(FIFA)ブラッター会長は11日、記者会見の席上で、「ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会に出場した朝鮮チームの選手と監督が帰国後、批判を受けたうえ、処罰された」との報道に対し、FIFAが本格的な調査に乗り出すことを明らかにした。「揚子晩報」が伝えた。
朝鮮チームは、W杯予選グループリーグで、ブラジルに1-2、ポルトガルに0-7、コートジボアールに0-3、と3試合いずれも完敗、決勝トーナメント進出を果たせなかった。チームが帰国したのち、日本で生まれ育ったフォワード鄭大世選手とミッドフィールド安英選手を除く選手全員と金正勲監督が猛烈な批判を受けたことが、「ラジオ自由アジア(韓国の米政府系放送局)」の放送で明らかになった。また、海外メディアによると、朝鮮スポーツ界代表数百人による、出場メンバーに対する思想批判大会が7月にピョンヤンで行われたという。 ブラッター会長は、FIFA執行委員会委員の鄭夢准氏(韓国)が今回の問題に関する最終報告書をすでに提出しており、FIFAは今後、本格的な調査に乗り出す方針だと発表した。同会長は、「我々はすでに朝鮮サッカー協会に書簡を送り、同協会の新会長選出状況を報告するよう求めた。現在、朝鮮からの回答を待っている」とコメントしている。
「人民網日本語版」2010年8月12日