夜7時20分頃、バスが突然発車した。警察はタイヤに向かって発射し、それを止めた。現場では少なくとも6回、銃声が響き、弾丸がバスの窓を貫通した。白いシャツを着た運転手が必死で逃げ出してきた。運転手は、「車内の人質は全員殺される」という恐るべき伝言を持ってきた。
バスの窓は全てカーテンで閉ざされ、大雨が降りだした。車内で何が起こっているのか誰にも分からない。現地警察が強行突入を試み、多数の完全武装した暴力対策警察が車の後部から包囲し攻撃に出た。ハンマーで窓を叩き割り、後部ドアのガラスも打ち破り、ドアが閉まらないよう縄で固く縛り、威嚇発砲を続けた。
約1時間後、特別警察の2警官が最後部の非常口から車内に突入したが、抵抗され、数分後2人は再び車外に出た。8時20分頃、犯人は車内から外に向かって銃を乱射、バスの下部に待機していた特別警察は全て撤退した。