中国における文化財の安全状況は、暴利目的の犠牲となって、日を追って厳しくなっており、窃盗、盗掘、転売、密輸など文化財に絡む犯罪が横行している。特に、暴力事件の発生件数が増加、文化財保護職員の生命の危険が脅かされるだけではなく、文化財管理の秩序を乱し、国家文化の安全に危害を及ぼしている。国家文物(文化財)局の単霽翔局長は、本日開幕した「衆志成城、雷霆出撃(皆が一致団結し、雷鳴の如く出撃しよう)?全国重点地区文化財犯罪撲滅特別行動成果展示会」式典において、「文化財関連犯罪は、新しい多発ピークを迎えている」と憂鬱な面持ちで語った。
2009年12月から2010年6月までに、公安部と国家文物局が捜査・解決した文化財関連事件は541件、摘発した犯罪グループは71組、押収した文化財は2366点。このうち、鑑定済みの一級文化財は14点、二級文化財は156点、三級文化財は376点。
国務院は今年、文化財関連犯罪の増加を抑制する目的で、全国文化財工作部連合会議システムを創設した。また、文化財の不法な国外持ち出し・持込、窃盗、盗掘防止に関する二国間協定・合意書を、13カ国と次々と取り交わした。
「人民網日本語版」2010年11月18日