2010年中国ネット流行語、1位は「微博」

2010年中国ネット流行語、1位は「微博」。

タグ: ネット流行語 給力 西卒生 足囚協会 3Q戦争

発信時間: 2010-12-29 10:40:45 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国のオンライン百科事典「互動百科」はこのほど、今年インターネット上で多用された流行語トップ10を発表した。ネットユーザーの投票とアクセス数により決定される各年の流行語は、その年の特徴と社会形態を示す記録といえる。今年は「微博」「上海世博会」「給力」などが選ばれた。

微博(マイクロブログ)

中国版ツイッターともいえる「微博」は今年、ネットユーザーの生活に欠かせないものとなった。あるアンケートによると、微博ユーザーの94%が「微博は自分たちの生活を変えた」、73%以上が「微博は重要なニュース・情報源である」と回答。しかしその一方、敷居が低い・開放性が高い・伝播速度が速いなどといった特徴により、デマや低俗な事件も誘発している。

上海世博会(上海万博)

今年5月1日から10月31日まで半年間開催された上海万博は、来場者数をはじめ数多くの万博記録を塗りかえた。

「互動百科」に「上海世博会」の記事が作成されると、アクセス数はわずか6カ月で93万回に達した。

給力

もともとは中国北方の方言で、「すばらしい」「すごい」「クール」といった意味。動詞としては、「力を入れる」「がんばる」という意味で使われる。

11月に『人民日報』が一面トップで「江蘇給力“文化強省”」(江蘇省、「文化面が強い省」に尽力)という見出しを掲載したことにより一挙に注目を集め、他のメディアも真似るようになった。あるメディア関係者は、政府メディアの代表である『人民日報』がネット上の流行語を一面トップの見出しに使ったことは非常に意義深く、政府がネットユーザーに近づき、民意に「給力」しようとしていることの現れであるとの見方を示す。

西卒生

海外のディプロマミル大学でカネを払って学位を取得した社会的成功者を揶揄して使われる言葉。

7月初め、著名な実業家である唐駿氏の学歴詐称問題がネット上で話題となった。これに対し唐氏は、米国の「西太平洋大学」(パシフィック・ウエスタン大学)で博士号を取得したと主張したが、「西太平洋大学」はカネを払えば学位を取得できるディプロマミル大学であると指摘された。

ネットユーザーたちは、社会的成功者の中には唐氏のほかにも「西太平洋大学」の卒業生が少なくないことに気づき、彼らを揶揄する言葉として「西卒生」が広く使われるようになった。

足囚協会

今年9月、中国足球協会(サッカー協会)の謝亜龍・元副主席ら3人が収賄、賭博関与容疑で立件された。中国サッカー界は昨年末から八百長、サッカー賭博、贈収賄などの問題で揺れており、すでに9人のサッカー協会幹部に捜査が及んでいる。

「足囚協会」は、これらの「落ちた」サッカー協会幹部を風刺した言葉であると同時に、サッカー賭博取り締まりに対する期待も込められている。

「囚」は「球」と同音。

漲時代

「漲」は物価上昇を意味する言葉。今年は野菜値上がりなど物価の急騰が人々の生活を直撃したことから、この言葉が流行した。あるネットユーザーは、「普段だったらニンニクを食べてから人に会うのは失礼だが、いまは、口からニンニクの臭いがするのは裕福な証拠だ」と皮肉っている。

鳴鳴組啦(ブブゼラ)

6月に開催されたサッカーW杯南アフリカ大会では、数々のすばらしい試合とともに、ユニークな応援グッズ・ブブゼラが世界中から注目を集めた。

W杯開催から1週間もたたないうちに、その強烈な音により、ブブゼラを会場に持ち込むのを禁止するよう求める声が後を絶たなかったが、南アフリカのサポーターは、「ブブゼラは私たちの命の一部。もしブブゼラを吹くことができなければ、私たちはサッカーを楽しむことができない」と訴えた。

維基解密(ウィキリークス)

12月にロンドンで逮捕・保釈されたジュリアン・アサンジ氏が創設した内部告発サイト。今年7月26日までに、アフガン駐留米軍の機密文書、米軍基地及び施設の機密情報、イラク戦争の資料、米政府の外交公電など数十万件におよぶ機密文書を公開し、世界中に物議をかもし出した。

この騒ぎは情報技術革命を誘発し、政府の情報セキュリティに警鐘を鳴らしただけでなく、米国の外交スタイルにも影響を与えるという声が上がっている。

炫父

親の威光を笠に着て、どんな振る舞いも許されると思っている特権意識を指す。

10月、河北大学の構内で警察幹部の息子・李啓銘が車で暴走して人をはねたが、反省の態度を見せなかった。そればかりか、この横暴さに対し詰め寄った学生たちに対して、「訴えられるものなら訴えてみろ、俺の父親は李剛だぞ!」と言い放った。ここから「炫父」という言葉が生まれ、ネット上では李啓銘・李剛父子の個人情報を洗い出す「人肉捜索」が行われた。

3Q戦争

インスタントメッセンジャー「QQ」を提供する騰訊(テンセント)QQとウイルス対策ソフト「360」を提供する奇虎360との間で繰り広げられたネット上の利権戦いのこと。どちらも中国では圧倒的なシェアを誇るため、中国の大多数のネットユーザーを巻き込む戦いへと発展した。

9月末、360側はQQを対象としたプライバシーセキュリティツールを発表。これによってQQと360の戦いの火蓋が切られた。QQ側が、360を利用するパソコンではQQソフトを利用できないようにする対抗策を講じると、ネットユーザーはQQか360かの二者択一を迫られ、否応なしにこの戦いに巻き込まれることとなった。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年12月29日

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