調査:中国、科学的素養を持つ国民の割合、3.27%

調査:中国、科学的素養を持つ国民の割合、3.27%。 第8回中国国民科学素養調査の結果によると、2010年基本的な科学の素養を備えた国民の比率は3.27%になった。日本、カナダ、EU諸国など先進国の80年代末から90年代はじめのレベルだという…

タグ: 科学 素養 中国

発信時間: 2011-02-24 11:30:08 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

第8回中国国民科学素養調査の結果によると、2010年基本的な科学の素養を備えた国民の比率は3.27%になった。日本、カナダ、EU諸国など先進国の80年代末から90年代はじめのレベルだという。このデータに対し、「この結果をどうみればよいのか?」「中国人の科学的素養は一体どれほどのものなのか?」といった意見や議論が出てきている。 

中国科学技術協会は1992年以来、大陸部に住む18~69歳の国民に対してこれまで8回にわたって調査を行ってきた。調査に当たっては世界共通の質問事項を参考にする一方で具体的な国情に照らしつつ問題が選ばれている。今回発表された2010年の最新のデータを読み解くことにより、中国人の科学的な素養に関して深く知ることができるに違いない。

科学的精神を尊重する傾向は高いが、科学的知識や方法の理解は低い 

調査では「必要な科学知識を理解しているか」「科学的方法が身についているか」「科学的精神を尊重しているか」の3点が測られ、すべてが一定の基準に達した場合のみ「科学的な素養を備えている」と判断される。

中国科学普及研究所の何薇研修室主任は8回の調査全てに関わってきた唯一の人物である。何主任によると、2001年、基本的な科学の素養を備えていると判断された国民の比率は1.44%、2003年は1.98%、2005年は1.60%、2007年は2.25%だったという。 

2010年の調査結果では、現在のレベル(3.27%)は、日本(1991年に3%)、カナダ(1989年に4%)、EU諸国(1992年に5%)など先進国の80年代末から90年代はじめのレベルであることが明らかになった。しかし、何薇主任は、単純に数字だけを比較するのではなく、中国の言語環境やデータの裏に隠された情報に注目すべきだと指摘した。 

3つの項目の中でも、「必要な科学知識を理解しているか」に関して、国外との差がやや大きくなっている。何薇主任によると、9種類の国際的な科学知識測定試験の平均正解率は2008年のアメリカが64%、2010年の中国はわずか41%だという。 

「科学的方法が身についているか」の項目をみると、2005年は7.4%、2007年は6.9%、2010年は9.8%と、中国人の科学的素養の向上は遅い。何薇主任は、「これは主に、我々が長期的に科学的方法と科学研究過程の教育を十分に重視してこなかったためだ」と分析する。 

「科学的精神を尊重しているか」については、国際的に統一された項目や基準が無いため比較はできないが、何薇主任は「毎回の調査において、迷信を信じない中国人の割合は高く、異なるグループ間における差も小さい」と述べた。そのほか、中国人が科学の発展に十分な自信と期待を抱いていることが分かった。2010年の結果を例にとってみると、84.5%の中国人が「現代科学技術の発展は、我々の子孫にさらなる発展のチャンスを提供するだろう」との見方に賛成している。一方EUではこの見方に賛成を示した人は75%だった。科学研究を支持する姿勢についても、77%の中国人が「すぐに効果や利益が出なくても、基礎科学的な研究は必要であり、政府も支持するべきだ」に賛成している。

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