医師としての使命は、患者に対する心からの献身的なサービスにある。広島県に住む産婦人科医師の中には、東日本大震災で広島に避難してきた中国人産婦を各自の自宅で受入れ、出産を目前に控えて緊張している産婦を励まし、リラックスするよう計らう人もいる。中国新聞社のウェブサイト「中新網」が7日、日本新華僑報網の報道を引用して伝えた。
広島現地メディアの報道によると、ある外国人夫妻が広島市南区に避難、南区に住む助産師・前原英子さんとその友人医師のサポートのもとで、奥さんが無事女児を出産したという。親しい友人・知人が1人もいない知らない土地で、安心して出産できたことについて、この夫婦は限りない感謝の気持ちで一杯になった。
この外国人夫妻は、神奈川県横須賀市に住む米国出身のカールさんと中国吉林出身の範冬梅さんだ。外資系企業で働く範さんは、3月下旬から広島市内のホテルに滞在している。
妊娠第37週目に入った範さんは、助産師の前原さんに妊娠の経過を診てもらった。不安な精神状態が続く範さんは、自宅のような雰囲気の中で出産したいと希望した。前原さんは、彼女の願いを叶えるため、友人で内科医の室本哲男医師に相談した。室本医師は、安佐北区にある自宅で範さんを受け入れることにした。
陣痛が本格的になった2日目の朝、範さんは室本医師の自宅に向かった。まるで自宅で居るような気分になってリラックスした範さんの出産は、極めてスムーズに経過した。
「人民網日本語版」2011年4月8日