価格と性能の割合が逆転したことが、中国人富裕層の海外住宅購入の重要な原因だ。
現地の法律が認可すれば、中国人富裕層は世界のあらゆる住宅を買うことができる。これは冗談ではない。中国人富裕層は次々と海外住宅購入団体を結成し、チャーター機で世界の様々な都市へ殺到、行く先々で地元の人を驚嘆させている。
北京の不動産不景気と反対に、絶え間なく海外住宅購入窓口には問い合わせが異常な過熱をみせている。ある高力国際という会社は、多くの財務関係や航空雑誌に立て続けに大型の広告を掲載している。ロンドン、パリ、バンクーバー、トロントなど世界のさまざまな都市の別荘やマンション販売の広告だ。ほぼ毎週のように、この会社はCBD(*北京の中心的なオフィスビル群)の高級ホテルで海外住宅購入説明会を開催している。「国際金融報」の記者も数回現場の非常ににぎやかな様子を取材している。最高級不動産の説明会ではなく八百屋にいるような雰囲気だという。討論している対象は百万元以上する不動産ではなく、ただのハクサイのように売り買いされている。
カナダ、オーストラリア、米国は中国人富裕層が海外で豪邸を購入する第一の選択肢である。
「シドニー・モーニング・ヘラルド」の報道によると、学生ビザで入国したある中国人の女の子はまったく英語ができないにも関わらず、不動産オークションでただ手を挙げ続けただけで、最終的に1143万元の価格で3LDKの住宅を購入してしまった。中国人バイヤーがオーストラリアの不動産を高騰されていると伝える。5月のオーストラリア中央銀行の金利引き上げ政策は中国人海外住宅購入団に対して制定されたと言われている。
日本と韓国も人気地域となっている。上海からチャーター便で日本や韓国へ不動産を購入に行く団体が多い。中国人富裕層が最も好むのは、日本の東京の地価が高い一帯で、新宿、公使館街の麻布、こうした普通の日本人が購入の問い合わせも憚る地域を、中国人バイヤーはどんどん惜しげもなく大金で買っていく。
ある仲介機構は、中国政府の新規不動産市場コントロール政策から絞り出された投資資金は4000億元を超えていると予想している。この資金がどの程度海外不動産市場へ流出しているのか計算は難しい。すでに米国で住宅を購入し、日本へ下見に行く予定だという王国良さんによると、国内大都市の不動産価格はすでに現実離れしているという。同じ100万元を出しても、北京の通州で一般的な90平方メートル分譲住宅も買えないが、日本の大阪市中心地から15分間程度の場所でセキュリティシステムと高級な内装の3LDKのマンションを購入できるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月21日