山西省太原市の師範街には「自炊ダイニングバー」がある。レストランの経営者は、「80後(1980年代生まれ)」の大学生、高麗竹さん。このレストランには、調理道具一式は揃っているが、給仕とコックがいない。コックは客なのだ。客は自分のアイデアを活かし、このダイニングバーで自由に好きな料理を作ることができる。中国新聞社のウェブサイト「中新網」が伝えた。
中に入ると、赤い椅子が整然とガラス製テーブルを囲み、グリーンを基調とした炊事場とよくマッチし、まるで家に帰ってきたような雰囲気だ。休憩エリアにある本棚には、さまざまな料理本が並んでいる。料理をしたことなどない人でも、この料理本のレシピを見ながら、好きな料理を作ることができる。
6月30日午前、この店に10数人の客が集まった。食材をちぎる、切る、炒めるなど、各人が炊事場でそれぞれの仕事をしている。一時間ほど忙しく立ち働いた後、盛りだくさんの料理がテーブル一面に並べられた。客達は乾杯して、食事に取りかかった。客の一人は、「みんなで一緒に料理を楽しめ、清潔だし何だか気持ちもホッと落ち着きます」と満足げに話した。
店を経営する高さんは、「友人、カップル、上司と部下など、料理を作る人々の人間関係が良くないと、美味しい料理も出来上がりません。人の世も全く同じです」と語る。「自炊ダイニングバー」ではちょっと素敵な経験ができることから、現在人気上昇中という。
「人民網日本語版」2011年7月1日