▽不安を伝染病に変えてはいけない
自分の不安は気分転換を図ることで、対処することができるが、もし本当に「国民全体が不安を抱えて生活する時代」に突入すれば、社会が人の感情に及ぼす影響を改めて考える必要があるだろう。「人民日報」(海外版)は記事の中で「専門家の分析によると、現在中国の都市部と農村部の収入格差は3倍を超えており、業界別の収入格差も10倍以上に広がっている。さらに地域別の収入格差も2倍以上と、社会の不公平な状態は広がる一方で、改善される気配はない」と指摘。
このような社会において、疫病のような不安症の感染を予防するために、個人レベルでできる対策として次の4つが挙げられる。
(1)アロマセラピー
王氏によると、ラベンダーなどの香りは不安を和らげ、気持ちを落ち着かせる効果がある。また米国のある研究ではリンゴの香りにも不安を軽減させる効果があり、顔や頭の筋肉をリラックスさせることが証明されている。
(2)決定を遅らせない
変化や予期出来ないことへの不安を解消する最も効果的な方法は、決定を先延ばしにしないことだ。そうすることで、堅い信念を持つことができ、次に何をしなければいけないかがはっきりわかる。そのようにして、不安という消極的な思考から、積極的な思考へと変えることができる。
(3)「リラックス」と10回唱える
不安な思いに駆られた時、「リラックス」と10-15回唱えてみよう。これは米心理学者が薦める方法で、世界的にも受け入れられている。「リラックス」という言葉を発することで、体にリラックスするようにという信号を発することができる。
(4)心配している事を言葉にして言ってみる
心にまとわりつき、不安を抱かせる要素は往々にして、「エレベーターが壊れるかもしれない」、「ご飯にハエが入っているのではないか」など、まだ起こっていないことへの恐れであることが多い。これらを、何度も繰り返し言ってみよう。どんなことへの恐れでも、十分に時間をかけて言っているうちに、何でもないことに思えてくるものだ。この方法は生活の中の小さなことで不安を覚える人に特に効果的だ。
(5)その他
次の4つの方法も試す価値がある。▽「自分は一体何を心配しているのだろう?自分の悩みは実質のあるものだろうか」と自問する▽物事を絞って真剣に分析し、解決策を探し出し、感情的にならないようにする▽識別力を働かせ、心配する価値があることか考える▽不安がなかなか解消できないなら、打ちこめる何か意義のあることをみつける--。(編集KN)
「人民網日本語版」2011年9月26日