米国政府は、日ごとに増える中国国民やブラジル国民の米国入国査証(ビザ)申請に対応することで、さらに多くの訪米観光客を呼び込む計画だ。また、米国の観光関連機関は景気が低迷しているなかで旅行業の振興を刺激する目的で、米国観光の「イメージ大改造」に初めて着手した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
米国務省は8日、米政府は2013年までに、中国人とブラジル人を対象とした訪米ビザの申請処理件数を、現在の2倍にあたる400万件にまで増やす計画であるとオフィシャルサイトで発表した。
中国人とブラジル人は昨年1年間で計180万件の訪米ビザを獲得した。同年、米国が外国人に向けて発給したビザの総数は750万件。
在ブラジリア米国大使館でビザ業務を担当するドナルド・ヤコブセン(Donald Jacobson)氏は、「これは急成長を遂げているブラジルの経済力によるところが大きい。 レアル(ブラジルの通貨)対米ドルレートは高値が続いており、多くのブラジル人は米国を訪れ、ディズニーランドで遊び、ショッピングを楽しんでいる」と話した。
米国務省オフィシャルサイトによると、米国は今後1年間、中国人とブラジル人によるビザ申請処理を担当する職員計100人を、中国とブラジルに新たに派遣する計画という。米国が今年発給したビザ件数は、中国人向けが35%、ブラジル人向けが44%、それぞれ増加した。