「サイエンス・エクスプレス」(米科学雑誌「サイエンス」のオンライン速報版)は18日(米国東部時間17日)、中国の科学者が行った科学研究の成果をまとめた論文「ペルム紀(二畳紀)末の生物大量絶滅の時期の確定」を掲載した。論文によると、ペルム紀末の生物大量絶滅は2億5200万年前に始まり、継続期間は20万年以下だったという。
ペルム紀末の生物大量絶滅の研究としては、最も精度が高く、研究方法が総合的で、地球史上最大規模の生物絶滅について、より正確な情報を提供した。
この研究を主宰した中国科学院南京地質古生物研究所の沈樹忠研究員は次のように説明した。地球上に生物が出現してから、何度も生物の絶滅が起きたが、ペルム紀末のものが最も深刻で、海洋生物の95%、陸上生物の75%の種が絶滅した。長期にわたり、この絶滅の発生時期と持続期間は正確に確定することができず、原因やパターンもわからなかった。
沈研究員は次のように述べた。今回の研究に参加した22人の国内外の科学者は、約10年をかけて華南やチベットなど数十カ所のP―T境界(ペルム紀と三畳紀の境界)の地層を詳しく研究し、広い地域で一致した総合的な生物大量絶滅のパターンを確立した。研究は古代生物の化石編年と、火山灰の生成時期を高い精度で測定する手法をとった。最終的にペルム紀末の生物大量絶滅は2億5200万年前に発生し、継続期間は20万年未満だったとの結論に達した。この絶滅速度はこれまでの研究をはるかに上回る。