作業員の経験不足が被害を拡大
報告書は原発の運営会社の東京電力について、1号機ユニットで水素爆発が発生したとき、全作業員に緊急冷却装置の操作経験がなかったことを明かしている。
緊急冷却装置の操作ミスにより、原発の技術者は適時、原子炉に注水できず、危機対応が4時間遅滞した。当時の技術者がこの緊急冷却装置が正常に運転しているものと思い、システムの警報シグナルに注意を払わなかったことで、原子炉燃料棒のメルトダウンをもたらしたという。
また、2008年、当時の東京電力分析員が、福島周辺海域に15メートルを越える津波が発生する可能性があると認識していた。だが、東電の責任者は、これを参考数値に過ぎないとして、何も対応措置を研究しなかった。当時の日本の経済産業省・原子力安全保安院もこの評価報告書を受け取っていたが、東電に対してなにも対応措置の要求を行っていなかったことを明かしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年12月289日