▽供養の仕方も現代的に
河南省福寿園事務所の責任者・李さんによると、「2008年から環境に優しい遺体の処理方法を推奨してきた。園内には約800坪の樹木葬用の用地がある。ほとんどの市民が抵抗なく受け入れている」と語る。さらに中国では葬式の時にも爆竹を鳴らす習慣があるが、同園では2009年から、爆竹と生花を交換する方法を取り入れた。亡くなった人の家族らはまず持ってきた爆竹を園内で生花と交換し、葬儀が終わったらまた持ってきた爆竹と交換するという方法だ。
この他にも「低炭素供養」のスタイルが多々ある。中でも時代の移り変わりを感じさせるのが、インターネット上の仮想空間に建てられた墓に花を供えたり、線香を上げたりする「インターネット供養」。亡くなった人が生前好きだった歌を流して、故人を偲ぶこともできるという。
また、死者があの世でお金に困らないようにという意味が込められている「焼紙」という習慣について劉金海さんは、「各墓地に『焼紙』専用の窯が設置されている。供養の仕方も文明的でない」とし、「遺体の処理方法にしても供養の仕方にしても、自然に優しいものを推奨している」と述べた。
一方、楊処長は「自然に優しい葬儀の仕方は伝統的な葬儀の仕方と比べて、多くのメリットがあるものの、まだ初期段階」とし、「人々の『亡くなった人は埋葬すれば極楽往生できる』という伝統的な観念が根強いため、多くの人に受け入れられるには、まだ時間が必要」と指摘している。
「人民網日本語版」2012年3月31日