大きさは落花生くらい、体色は灰褐色、尖った頭の上に2つの小さな眼があるカエルが地面を飛び跳ねている。着地するとき小石にぶつかると、仰向けにひっくり返るが、四肢をバタバタさせ再び起き上がり、跳んでいく。こんな可愛い動作も、もし何千何万匹ものカエルが集団で行えば、誰でも思わずゾッとする。4月30日の朝、南京市江心洲洲泰村に住む劉さん(女性)は、自宅の前を小さなカエルが埋め尽くしているのを見て驚いた。劉さんの70歳以上になる親も、このような光景を今まで目にしたことはないという。この現象は、何か不吉な事態の前触れなのだろうか。北京晩報が報じた。
▽カエルの「大量発生」、市民は心配顔
劉さんの自宅前には小さな池、中庭の外には雑草地がある。記者が洲泰村に駆けつけた時には、劉さんから電話で聞いた「あたり一面カエル」の現象はもはや見ることができなかった。しかし、道路脇、壁の隅、池の周りなど至る所にカエルの影が見られ、目測でも約1千匹はいるようだった。木の棒で雑草を叩くと、「ザワザワ」という音がする。カエルが逃げる時の音だ。
道には、踏みつぶされた動かないカエルが数匹いた。劉さんは「私が早朝に見たあの光景は、とても堪えられるものではありません。思い出すたびに鳥肌が立ちます」と眉をひそめた。「道がカエルで埋め尽くされていたのです。まるでカエルの色をした道でした」と劉さんは話しながら、門の前にある池を指差し、太陽が昇ってくるとカエルは水に飛び込んでいったと話した。彼女の2歳になる息子は、この小動物を怖がる様子もなく、手に取って観察していたという。「息子は全く怖がっていません。親もこんなに大量のカエルを見るのは初めてのことだと心配そうでした」と劉さん。70歳を超える親も目にしたことがないと聞き、「大地震などの自然災害が起こる前ぶれではないのか」と心配になったという。息子の手の上のカエルを投げ捨て、劉さんはすこし硬い表情になった。