▽専門家:「『石猿』という言い方は学界にはない」
華南絶滅危惧動物研究所所長の胡慧健教授は、「多くのペットや関連商品の人気高騰は、販売業者の誇張宣伝と深く関係している。学界には、『日本石猿』という言い方は存在せず、ましてや、この種類のサルが飼育を唯一許可されたサルだという根拠はどこにもない。売り手が誇張して宣伝しているだけだ」と指摘した。胡教授はさらに、「厳格な審査を経て輸入された観賞用サルの値段は、2千ドルから3千ドルが相場だ。ネット上の写真を見た限り、最近人気が高騰している『日本石猿』は、日本産アカゲザルの子供か、東南アジア産の小型サルと思われる」と続けた。
胡教授によると、個人がペットを飼育する際には、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)」の規定を厳格に守らなければならないという。ヒト以外の霊長類動物は全て、国家2級以上の保護動物に指定されていることから、飼育する際には、事前に「国家重点野生保護動物飼育繁殖許可証」を取得する必要がある。また、ヒト以外の霊長類動物は、ヒトとの遺伝的距離が近いことから、伝染病がお互いの間で伝染しやすい。このため、個別のケースに応じ、防疫などの保健衛生対策を万全に行わなければならない。
「人民網日本語版」2012年6月12日