秩序を守らず、どこででもつばを吐く。トイレに行った後も水を流さず、列に割り込む。信号も守らない。これらも中国人が海外で歓迎されない理由だ。中国人に対するイメージというとこれら悪習が先行するかもしれないが、旅行先ではたくさんのお金を落としてくれるというのも確かで、現地の経済復興に大きく貢献している。そのため、中国人には全く来てほしくないという理由はないはずだ。
海外に長年留学しているという王さんは、裕福になったばかりの中国人に対して偏見を持っている外国人も少なくないと感じているという。「中国は短期間のうちに、突然裕福になった。それに中国人が買っている物は、現地の人が買えない物ばかりなので、成金に対する反感なようなものがある。中国人が外国に行って、『お金持ちだからなんだというのか』という気持ちになるのと同じ。外国人はそんな心境だろう。そのような偏見が心の中にある」。
意外なのは、中国人は「ケチ」と思っている外国人が多いことだ。例えば、無料のトイレットペーパーを大量に持ち帰ったり、レストランのナプキンやナイフ、フォークを持ち帰ったり、さらには景色を眺めながら、持参した菓子や水を飲んだりするというのがその理由だ。なにより最も海外で嫌がられるのは、中国人にはチップを渡すという習慣がないことだ。海外の多くのサービススタッフの中には、收入のすべてがチップ頼みという人も少なくない。戴さんは「今の中国人観光客は、往年の日本人観光客と似たところがある。経済発展と共に、意思の疎通を図る機会が増えれば、問題はなくなる」と述べた。
「人民網日本語版」2012年9月10日