林国本
北京で購読者数が最多といわれている夕刊「北京晩報」に、肖天中華全国体育総会副主席に対するインタビューが二面にわたって掲載されていたが、私見では、これは中国スポーツ界の現状と今後の発展について述べたものとしては、かなり的を射たものだと思う。
中国は1979年にIOCに復帰して以来、夏季オリンピックを8回経験してきたが、ロサンゼルス大会でゴールドメダルを一個手中に収めてから、今回のロンドン・オリンピックを含めて、201個の金メダルを取得した。これはすばらしい成果であり、知人の日本人もテレビを観ていて中国の国旗がかかげられるシーンのない日はないくらいだ、「中国は強くなったなあ」と感嘆しているが、しかし、国内の一部の人の間では、ゴールド・メダル・オンリーではないか、と異論をはさむ人もいることも否めない。しかし、これと青少年の間でド近眼、デブちゃん、モヤシっ子が増えていることとは別問題である。中国では大衆スポーツにも力を入れており、北京オリンピックの一部施設を大学構内につくって、若者たちに利用させていることを見ても分かる。