その他にも、少子高齢化の影響もある。高齢者と青年の比率が若者を大きく上回るため、若者に対するさまざまな圧力が形成され、若者の元気を抑えつけている。これを受け、若者は自己主張を避けるようになっている。日本は地下鉄や電車等の公共交通機関で携帯電話の通話を禁止している世にも珍しい国家であるが、当初携帯電話を所有していたのが若者だけだったことがその原因の一つとされている。年長者がこの規則を作ると、若者はこれを破ることができず、順守せざるを得なくなった。
日本社会は競争社会でもある。幼稚園から企業に就職するまで、人と人の関係は競争関係である。互いに警戒し合い、友人であっても距離を保ち、腹を割って話をすることもない。これも当然ながら相互コミュニケーションに影響している。
この傾向に拍車をかけたのは、パソコンやインターネットの普及だ。TVゲームが普及すると、子供たちは食事も休憩もせず家の中で遊びほうけ、誰かに声をかけるなどもってのほかになった。