二 総綱部分の改正の主な内容
(一)科学的発展観を党の指導思想に書き加えた。科学的発展観はマルクス主義が現代中国の現実および時代の特徴と結びついた所産であり、それは相互に緊密につながり、互いに相通じている一連の新しい思想や観点、論断でマルクス主義の発展に関する理論を豊富にし、発展させ、中国の特色ある社会主義の法則に対するわれわれの認識を新たな水準に引き上げている。今回意見を徴する過程において、各地区、各部門はそろって、科学的発展観をマルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」の重要な思想とともに党の指導思想として確立することを提案した。党規約改正案はこの提案を受け入れた。これは、科学的発展観をわが国の社会主義現代化建設の全過程に貫き、党建設の諸方面に具現させることに役立つ。
(二)十六回大会いらいの党の理論刷新、とくに科学的発展観の位置づけについての内容を充実させた。実践の経験を総括した上、科学的発展観に対する新たな認識を踏まえて、党規約改正案は総綱部分の第七段落の内容を充実させた。その表現は次のとおり――十六回大会いらい、胡錦涛同志を主要な代表とする中国の共産主義者は鄧小平理論と「三つの代表」の重要な思想を導きとすることを堅持し、新たな発展の要請に応じて、新しい情勢下でどのような発展を実現し、どのようにして発展を成し遂げるかなどの重要な問題を深く認識し、それに答えを出し、人間本位をむねとする、全面的でバランスのとれた、持続可能な科学的発展観を築き上げた。科学的発展観は、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」の重要な思想と一脈相通じながら、時代とともに前進する科学的理論であり、マルクス主義の発展に関する世界観と方法論を集中的に具現したものであると同時に、マルクス主義の中国化における最新の成果であり、中国共産党の集団の英知の結晶であり、中国の特色のある社会主義を発展させていくために堅持、貫徹しなければならない指導思想でもある――としている。このように充実させることは、全党が科学的発展観を貫徹し、実行する上での自覚と確固不動さを強め、一歩進んで思想と行動を科学的発展へと統一させることに役立つ。
(三)中国の特色ある社会主義の制度を確立することについての内容を書き加えた。中国の特色ある社会主義の道と中国の特色ある社会主義の理論体系、中国の特色ある社会主義制度は、わが党が人民を結束し、導いて、長期にわたり奮闘し、創造し、積み上げてきた根本的な成果である。党規約改正案は総綱部分の第八段落において、中国の特色ある社会主義の制度を確立したことを、中国の特色ある社会主義の道を切り開いたこと及び中国の特色ある社会主義の理論体系を形成したこととともに、改革開放以降われわれがあらゆる成果と進歩をかち取った根本的な要因としている。それと同時に、全党がこの道、この理論体系、この制度をよりいっそう大切にし、長期にわたって堅持し、絶えず発展させることを強調している。この部分の内容を充実させることは、全党が中国の特色ある社会主義についての認識を深め、中国の特色ある社会主義の科学的な内容を全面的に把握し、この道、この理論、この制度への自信をさらに固め、確固として中国の特色ある社会主義の偉大な事業を推し進めることに役立つ。
(四)中国の特色ある社会主義事業の全般的な布石についての内容を完全なものにした。わが国の経済社会の発展が絶えず推し進められるにともなって、エコ文明建設の地位と役割が日増しに際立っており、エコ文明建設に対するわれわれの認識も絶えず深まっている。十八回大会の報告はエコ文明建設を中国の特色ある社会主義事業の五位一体という全般的な布石に組み入れた。党規約改正案も総綱部分の第九段落で、中国の特色ある社会主義事業の全般的な布石に照らして、経済建設、政治建設、文化建設、社会建設を全面的に推し進める、とあるところに、エコ文明建設という内容を書き加えて、エコ文明建設を中国の特色ある社会主義事業の全般的な布石に組み入れた。このような改正をおこなうことは、中国の特色ある社会主義事業の全般的な布石がより完全なものとなり、エコ文明建設の戦略的地位がさらに明確になるようにして、中国の特色のある社会主義事業を全面的に推進することに役立つ。
(五)改革開放を堅持することについての内容を充実させた。改革開放は国力の増強につながる道であり、新しい時期の最も鮮明な特徴である。わが国が過去三十数年にわたり急速な発展を遂げたのは改革開放のたまものであるが、将来の発展も揺るぐことなく改革開放に依拠しなければならない。党規約改正案は総綱部分の第十三段落で、改革開放を進めてこそはじめて、中国を発展させ、社会主義を発展させ、マルクス主義を発展させることができるのである、という内容を書き加えた。この面の内容を充実させることは、全党が改革開放を堅持する重要な意義を深く認識し、より自覚を持って改革開放をいっそう確固として推し進めるのに役立つ。