2012年末のある朝、上海の浦東地区にある高齢者向けマンション「親和源」では、専門のコーチに指導された20~30名の老人たちが列を作って合唱の練習をしていた。65歳になる邵鷹さんもそのひとりだ。
かつて中学校で文法を教えていた邵鷹さんは、91歳になる母親の面倒を見るため2010年、中国で初となる高齢者専門の会員制高齢者住宅区、「親和源」の「養老カード」を購入し、母親と共にこの住宅区へ移り住んだ。
「ここでは毎週、部屋を掃除してくれるし、看病するときも専門の人が付いてくれる」と邵鷹さんは言う。「私たちは毎週、バスに乗ってスーパーへ買い物に出かけるが、頼めば代わりに買い物に行ってくれる」。